夏よりも気温が下がり過ごしやすくなる秋は、自然の恵みを存分に味わえるキャンプのベストシーズンです。
日が暮れる時間も早いため、焚き火や天体観測を楽しむのにも向いています。
とはいえ、朝晩は気温が下がるので、寒さ対策も欠かせません。
この記事では、
- 秋キャンプの魅力の過ごし方
- 寒さ対策など秋キャンプの注意点
について解説します。
秋キャンプにチャレンジしてみようかなと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
秋キャンプは魅力がいっぱい
秋キャンプは、さまざまな条件が重なり、どんな季節よりも魅力がいっぱいです。秋といえば紅葉の美しさに始まり、秋の味覚の豊富なおいしさなど、秋ならではの魅力はあげればキリがありません。
さらに、気温と湿度が下がることにより、夏キャンプの天敵であった虫が少なくなったり、空気が澄んできて晴天率が高くなったりと、自然を楽しむ条件もバッチリ整っています。
最近はキャンプブームが盛り上がり、オフシーズンでもそれなりの人数がキャンプを楽しむようになってきました。
それでも秋になると、一般にキャンプシーズンといわれる夏よりは人数も少なくなり、キャンプ場の混雑も落ち着いてきます。
過ごしやすく静かな秋のキャンプ場は、初心者キャンパーにとっても魅力あふれるキャンプシーズンなのです。
秋キャンプの過ごし方・楽しみ方5選!
紅葉などをはじめたくさんの魅力がある秋キャンプの、おすすめな過ごし方を5つ厳選してご紹介します。
焚き火を楽しむ
「キャンプ=焚き火」といえるほど、最近のキャンプでは焚き火を楽しむことはマストとなっています。
けれども、夜になっても暑さが落ち着くことのない最近の真夏時期のキャンプでは、本音では「焚き火を楽しむには暑すぎる」と思っているキャンパーさんも少なくはないでしょう。
しかし、秋口以降のキャンプでは日中はそれなりに暑くとも、夜になれば気温もぐっと下がり、焚き火を楽しむには向いています。
さらに、冬に向かいだんだんと夜が長くなってくるのも秋の魅力の1つです。
遠く聞こえる虫の音を聞きながら、焚き火とじっくり向きあって長い夜をのんびりと過ごす。そんな過ごし方は、秋キャンプ一番の魅力といってもよいでしょう。
WAQでは、固くて丈夫なアイアンフレームの焚き火台を販売しています。
ゴトク付きのため、本格的なキャンプ飯も楽しめますよ。ご興味のある方は、ぜひWAQ公式ストアをご覧ください。
秋キャンプで焚き火を楽しむときにあると便利なのが、焚き火の熱を反射するリフレクターです。
高地のキャンプ場であればあるほど、夜は冷え込みます。暖をとる手段として焚き火をする際、リフレクターの輻射熱をうまく利用すれば、想定以上の寒さに震えそうなときも安心ですよ。
暖房効果アップとあわせて、周囲からの視線を遮りたいときは、布タイプのリフレクターである「陣幕」を使うのもおすすめです。
陣幕の必要性や得られる効果などについては、以下の記事で詳しく解説しているのであわせてご覧ください。
秋の味覚を楽しむ
サンマ、秋鮭、牡蠣といった魚介類。キノコ類、イモ類、そして色とりどりのフルーツ「味覚の秋」と呼ばれるように、秋はおいしい食材がてんこ盛りです。
そうしたおいしい食材をふんだんに使い、キャンプ飯に舌鼓をうつのも秋キャンプでもっともおすすめの過ごし方です。
焚き火の炎で串に刺した魚を焼いたり、炭火を使ってキノコや牡蠣にじっくりと火を通したり。
キャンプ場に向かう途中の販売所や道の駅などで、地元の秋の味覚を買い込み秋の夜長のキャンプ料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
紅葉を楽しむ
秋の日中の過ごし方といえば、きれいに色づいた紅葉を思う存分に楽しむ紅葉ウォッチングもおすすめです。
日本気象株式会社の「紅葉ナビ」を参考にすると、2022年のカエデやイチョウの全国的な見頃時期は、以下のように予想されています。
- 黃葉:11月初旬から後半
- 紅葉:11月前半から12月初旬
紅葉する樹木に囲まれたキャンプ場は、日本中にたくさんあります。
車のお出かけ情報サイト「くるまの旅ナビ」が発表した「紅葉が美しいキャンプ場100選」によると、全国の紅葉が美しいキャンプ場のベスト5には、次のようなキャンプ場が名を連ねています。
- 九頭竜レイクサイドモビレージ(福井県大野市)
- 奥琵琶湖キャンプ場(滋賀県長浜市)
- 道志の森キャンプ場(山梨県南都留郡)
- 銀山平キャンプ場(新潟県魚沼市)
- 三日月の滝温泉(大分県玖珠郡)
紅葉した木々に囲まれて、のんびりと焚き火にかけた鍋を楽しむ。そんなシチュエーションは秋にしか味わえない、魅力的な光景ではないでしょうか。
また、川下りをしながらの紅葉ウォッチングや、レンタルサイクルで紅葉めぐりサイクリングなども、秋キャンプならではの楽しみ方です。
星空を楽しむ
山の近くなどのキャンプ場は、街中と違って街灯が少ないので、星空を眺めるにはもってこいの舞台です。
とくに秋は乾燥した空気が降りてきて澄んで見えるので、遠くまで見通せます。他の季節よりはるかにたくさんの星々を楽しむことができるでしょう。
あらかじめ秋の星座を調べていって秋の星座探しを楽しんだり、リクライニングチェアに腰掛けグラス片手に流れ星を探したりと、のんびりとした秋の夜長はキャンパーにこそ許された最高の時間ですね。
秋はキャンプ場も空いてきます。他のキャンパーの灯りがあまり届かない場所を見つけて、地面に直接シートやマットを敷いてそこに大の字になり空を眺めてみてください。
信じられないくらいの満天の星空が、まさに降ってくるほどの勢いで迫ってきますよ。
アウトドアブランドのWAQでは、リクライニング機能つきチェアや、ゴロンと寝転べるコットなど、星空や紅葉を眺めるのにおすすめなグッズを販売しています。
気になる方は、ぜひWAQ公式サイトをご覧ください!
温泉を楽しむ
日中でも肌寒く、夜ともなれば寒いぐらいに冷え込む秋になると、ぐっとありがたさが増してくるのが温泉です。
最近ではお風呂を併設したキャンプ場も増えてきました。とはいえ、せっかくなら露天風呂や展望風呂で紅葉や星空を眺めながら疲れを癒せる温泉を楽しむのもいいものです。
キャンプ場の中には、温泉が併設されたところも増えてきました。そうしたキャンプ場を選び、キャンプ&温泉を楽しんでみるのはいかがでしょうか。
- エンゼルフォレスト那須白河(福島県岩瀬郡)
- ザ・ファーム(千葉県香取市)
- ほったらかし温泉キャンプ場(山梨県山梨市)
- 十二坊温泉オートキャンプ場(滋賀県湖南市)
- 下北山スポーツ公園キャンプ場(奈良県吉野郡)
秋キャンプの5つの注意点
紅葉・天体観測・焚き火など、寒くなってきたがゆえの楽しさが満載の秋キャンプ。しかし、快適に過ごすには、寒くなり始めた気候との付き合い方が重要です。
ここでは、寒さ対策を含めた、秋キャンプの過ごし方に関する注意点を解説します。
- アウターを余分に持っていく
- 持ち物で寒さ対策する
- 夜の準備は早めに取り掛かる
- 秋の虫もあなどらない
- 乾燥に注意する
アウターを余分に持っていく
上記の表は、国土交通省気象庁が発表している、2021年の東京の気温データです。
これを見る限り、10月の最高気温平均が22.7℃で、最低気温平均は14.7℃です。さらに11月になると、最高が18.6℃で、最低は9.7℃にまで下がっているのがわかります。
22℃といえば、半袖でも十分に過ごせる気温です。しかし10℃を下回ると、長袖に加えコートやパーカーを着ていても、風が吹くと寒く感じる気温です。
また、上記の数値はあくまで東京都の気温データです。高地や山間部など自然たっぷりのキャンプ場では、さらに低くなることも予想されます。
そのため、秋のキャンプは日中の暖かさに惑わされず、ちょっと余裕を持ってアウターを1枚余分に持っていくぐらいの考え方でのぞみましょう。
持ち物で寒さ対策する
過ごしやすい秋キャンプとはいえ、初心者で慣れないうちは、万が一のときに使える「防寒グッズ」を用意することをおすすめします。
前述したとおり、1枚余分なアウターを持っていくなど、寒くなったときに使えるアイテムを用意することが秋キャンプを快適に過ごすコツです。
とくに、夜は地熱からの冷気が想像以上にツラいもの。快適な睡眠を取るためには、厚手のインナーマットやブランケット、あるいは湯たんぽなどもおすすめです。
また、冷え込んだときに暖を取れる、カセットボンベを利用した小型のガスストーブもあると安心できます。
なお、秋は台風の影響だけでなく、秋雨前線の影響など、とくに山間部などに行けばいくほど天気が不安定になるものです。
天気予報が秋晴れの予想だとしても、万が一のレインウェアは用意しておくように心がけましょう。
夜の準備は早めに取り掛かる
「秋の日はつるべ落とし」ともいわれるぐらい、夏から秋に向かって日中時間は急速に減少し、日没の時間が早まります。
日没が早くなりすぐに暗くなってしまう秋は、あっという間に辺りが暗くなり始めてしまいます。
都会のように電灯が灯っていないキャンプ場だと、行動パターンを事前に考えなければなりません。
とくに昼下がりから夕方にかけては、ちょっと前に余裕を持って夜の準備を始めるということも大切です。
秋のキャンプでは、「いつもより早めにキャンプ地に到着し、すぐに灯りや焚き火の準備を始める。あるいは、トレッキングや散歩などもちょっと早めに撤収しキャンプサイトに戻る」が鉄則です。
秋の虫もあなどらない
気温が下がり蚊やアブなどが少なくなる秋キャンプは、虫嫌いなキャンパーにとってはまさにベストシーズンです。
しかし、日中の気温が20℃以上になるような暖かい日は、まだまだ注意しなければなりません。
そして秋キャンプで注意しなければならない虫はスズメバチです。
万が一刺されてしまったら、被害は蚊やブヨの比ではありません。
これら秋の虫対策としては、
- 長袖長ズボンを着用する
- 黒や濃い色は避ける
- 帽子や首元にタオルを巻く
など、極力肌を露出しないようにしましょう。
乾燥に注意する
気温が下がり過ごしやすくなる秋は、空気も乾燥してきます。
気象庁のデータを再び参照すると、平均湿度こそあまり夏と秋の変化は見られないものの、最小湿度は冬に向かい大きくその値を下げています。
しかし、平均湿度には台風による雨の影響なども含まれています。そのため、晴天時に考慮すべきなのは「最小湿度」です。
空気が乾燥すると、自然と焚き火の火の粉などは舞いやすくなります。
林間部のキャンプ場などでは、周囲に落葉がたくさん見られることもあり、芝生にも火が燃え移る可能性が高くなります。
秋キャンプで焚き火を楽しむ場合は、周囲の自然環境に十分配慮したセッティングを考え、さらに舞い上がった火の粉が自分のテントやタープに穴を開けないように注意してください。
それだけでなく、隣のキャンパーに迷惑をかける恐れや、ヘタをすれば火災の危険性すらあります。秋キャンプで焚き火をする場合には、よりいっそう慎重な準備と管理を心がけましょう。
まとめ:寒さ対策などをしっかりして、秋キャンプの醍醐味を味わおう
気温が下がり過ごしやすくなる秋は、実はキャンプをはじめとするアウトドアレジャーのベストシーズンです。
紅葉や星空をただ眺めたり、焚き火で秋の味覚を調理したり、秋キャンプには秋ならではの楽しみ方がてんこ盛りです。
とはいえ、気温が急激に下がり、日没も早くなる秋のフィールドは、それだけ自然条件に対応して注意しなければならないことも増えてきます。
本記事で紹介した注意点なども参考にしていただき、ぜひとも魅力たっぷりの秋のフィールドでのキャンプを心ゆくまでお楽しみください。
9月10月11月の月毎の服装や、秋キャンプに必要な持ち物については、下記の記事で詳しく解説しています。こちらも合わせてご覧ください!