雨の日のタープ泊では、多彩な張り方アレンジができるレクタタープの方が向いています。しかし、張り姿の美しさで人気の高いヘキサタープを使って、タープ泊を楽しみたい方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ヘキサタープを使った雨の日のタープ泊向けアレンジを実際にフィールドで検証してみました。
あわせて、風向きや地面の状態など、雨の日にタープ泊をするときのポイントも紹介します。
「雨でもヘキサタープでタープ泊をしてみたい」と考えているソロキャンパーの方は、ぜひ参考にしてみてください。
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雨の日のタープ泊で使える張り方アレンジ
今回は、ヘキサタープを使った雨の日向けのアレンジ張りを実際に試してみました。
なお、今回の検証ではWAQで販売していたヘキサタープを使用しています。現在は販売終了していますが、ヘキサタープで雨対策を考える際の張り方例として参考にしてください。
今回試したのは、以下の4パターンです。
それぞれの張り方を見ていきましょう。
1. 小雨・風が弱い日に向いている基本型アレンジ
まずは、一般的な張り方である以下の基本型からアレンジしてみます。ヘキサタープの基本型は、メインポールを2本使って張る方法です。
居住性と見た目の美しさを兼ね備えていますが、そのままの状態では雨が吹き込みやすく、就寝時には周囲からの視線が気になってしまいそうです。
そこで今回は、以下の条件で張り方を調整しました。
- 左右のポールを伸縮式ポールにする
- 最大高を130cm程度に抑える
- ガイロープで引っ張っていた四隅のグロメットを直接地面にペグダウンする
完成した形がこちらです。
雨を完全に防げるわけではありませんが、風向きを考えて張れば、両サイドからの雨はある程度防ぎやすくなります。
居住スペースも確保しやすく、中に設置したロータイプのコットを椅子代わりにして、ちょっとしたスペースも作れます。
小雨程度で風が弱い日であれば、雨対策をしながらタープ泊を楽しみやすい張り方といえるでしょう。
2. 片側からの雨風を防ぎやすい陣幕風アレンジ
続いて、片側を地面に固定して壁のように使う「陣幕風アレンジ」を試してみます。
今回は、以下の条件で張ってみました。
- 2本のメインポールから見て、片側の幕体を地面に固定する
- 反対側はサブポールで跳ね上げる
完成した形がこちらです。
片側からの風を遮りつつ、もう片方をオープンにできるため、雨風が吹き込みやすい方向を塞ぎたい時に使いやすいです。
背面側からの視線も遮りやすく、シーンによってはプライベート感も確保できます。
◾️雨の吹き込みが気になる場合
雨の吹き込みが気になる場合は、以下のように調整すると、タープ本体の高さを抑えられます。
- 伸縮式ポールに変更する
- 幕体の片側を地面に直接ペグダウンできる高さまで下げる
タープの高さを下げることで、横からの雨はある程度防ぎやすくなります。
また、サブポールを外してロープで引っ張る張り方にすれば、開放感は少なくなるものの、雨の吹き込みを抑えやすくなります。
ただし、片側を地面に近づけるほど居住スペースは狭くなります。荷物が多い場合や、タープ下でゆったり過ごしたい場合は、やや使いにくい張り方といえるでしょう。
3. 居住性を残しやすいステルス張り風アレンジ①
レクタタープの雨対策として知られている張り方のひとつに、ステルス張りがあります。
ヘキサタープでもステルス張りに近い形にできないか、実際に試してみました。
今回の検証で使用しているWAQのヘキサタープTC(M)は、一般的なヘキサタープと同じく、やや細長い六角形をしています。
今回はステルス張りに近づけるため、以下の条件で張ってみました。
- サイドにあたる2つのグロメットにポールを立てる
- その他のグロメットはすべて地面に直接ペグダウンする
完成した形がこちらです。
ポールの長さは130cmにしています。片側が大きく覆われるため、これまで紹介した張り方と比べると、片側からの雨は防ぎやすい印象です。
全体のフォルムは、パップテントのようにも見えます。
ただし、この張り方だけでは雨対策として十分とはいえません。ステルス張り風のアレンジではあるものの、開口部から雨が入りやすく、風向きによっては寝具や荷物が濡れる可能性があります。
そこで、次はポールの数を変えて、さらに雨の吹き込みを抑えられるか試してみます。
4. 雨の吹き込み対策を優先したステルス張り風アレンジ②
「ステルス張り風アレンジ①」では、2本のポールを使って設営しました。
今回検証しているWAQヘキサタープTC(M)には、ステルス張り風アレンジ①でポールを立てた2つのグロメットの間に、もう1つグロメットがあります。
次は、この中央のグロメットにポールを1本だけ立ててみます。
完成した形がこちらです。
入口側を除けば、雨の吹き込みはかなり抑えやすくなります。
このときのポール高は、伸縮式ポールの最短である85cm程度にしました。
後方から見ると、このような形です。
ポールの高さを85cm程度まで低くしたことで、タープ内で座って料理をしたり、ゆったり過ごしたりするのは難しくなります。
一方で、寝袋を広げるスペースは確保しやすく、荷物を置く余裕もあります。
居住性よりも雨の吹き込み対策を優先したい場合や、天候が崩れたときの一時的な避難スペースとしては、選択肢のひとつになるでしょう。
入口側をレジャーシートや防水シートなどで補助すれば、雨の吹き込みをある程度抑えられます。風向きや通気性、安全面に注意しながら設営しましょう。
雨の日にタープ泊をするときの対策
雨のタープ泊では、タープの張り方だけでなく、風向きや地面の状態、荷物の置き方なども快適性に大きく影響します。
安全に過ごすためにも、事前に確認しておきたいポイントを押さえておきましょう。
1. 風向きを確認して雨が入りにくい向きに張る
まず基本となるのが、雨の方向、つまり風向きを見極めることです。
とくにヘキサタープは、レクタタープのようにフルクローズに近い張り方がしにくいため、雨風の向きを見誤ると、タープ内に雨が吹き込みやすくなります。
設営前には、現地の風向きや天気の変化を確認し、雨が入りにくい向きに入口や開口部を調整しましょう。
山間部や風向きが変わりやすい場所では、天気予報だけでなく、風向きや風の強さを確認できるサイト・アプリを活用するのもおすすめです。
2. 水たまりができにくい場所を選ぶ
風向きとあわせて、地面の状態もよく確認しておきましょう。
雨が降ると、地面の凹凸によって特定の場所に水たまりができたり、水の流れが生まれたりすることがあります。
設営時に雨が降っていなくても、夜の間に雨が降り、朝にはタープ周辺が水浸しになっているケースもあります。
寝床や荷物が濡れるのを防ぐためにも、くぼんだ場所や水が流れ込みやすい場所は避けて設営しましょう。
3. タープは低めに張ってすき間を減らす
張り方を工夫することも、雨の日のタープ泊では大切な対策です。
雨の吹き込みを抑えるには、できるだけタープと地面のすき間を少なくするように張るのが基本です。
ヘキサタープは、張ったときに美しく見えるよう、ゆるやかに湾曲した形状になっているものが多くあります。そのため、
地面との間にすき間ができやすく、横から雨が入り込むことがあります。
雨対策を優先する場合は、居住スペースが狭くなったり、デッドスペースができたりしても、タープの端を地面に近づけるように設営しましょう。
4. 必要に応じて水の流れを確認する
雨量が多いときは、タープ本体から流れ落ちた雨水が、タープの内側に入り込まないように工夫することも重要です。
設営時には、地面の傾斜や水の流れを確認し、雨水が寝床や荷物の方へ流れ込みにくい場所を選びましょう。
場合によっては、タープと地面の接地面付近に浅い溝を作り、低い方へ水を逃がす方法もあります。
ただし、管理されているキャンプ場では、許可なくキャンプサイトを掘り返すのはマナー違反になる可能性があります。実際に行う場合は、必ずキャンプ場の利用規約を確認するか、管理人に相談しましょう。
5. 夏でも底冷え・濡れ対策をする
キャンプ場は山間部や高地にあることも多く、夏場でも夜間は冷え込む場合があります。
とくに長時間雨が降ると、地面の熱が奪われ、夏でも底冷えを感じやすくなります。
雨の日にタープ泊をする場合は、地面にシートや薄手のマットを敷くだけでなく、厚手のインフレーターマットや、地面から距離を取れるコットを使うと安心です。
また、タープ泊はテント泊のように風の侵入を完全には防げません。寒さを感じたときに羽織れるアウターや、濡れたときに着替えられる衣類も用意しておきましょう。
6. 虫・動物対策も忘れずに行う
タープ泊は、テント泊や車中泊と違い、自然と自分のスペースを遮るものが少ないスタイルです。
雨の日は虫の活動が鈍くなることもありますが、蚊やアブなどの虫、野生動物への対策は必要です。
虫や野生動物による被害を避けるためには、以下のような対策をしておきましょう。
- メッシュテントとコットを組み合わせて使う
- 食材やゴミは蓋のある入れ物に入れる
- 食材はクーラーボックス、ゴミはトラッシュボックスなどに分けて管理する
- 野生動物が出る可能性のあるキャンプ場は避ける
7. 設営・撤収用にレインウェアを用意する
雨の日のタープ泊では、レインウェアや長靴など、雨に対応できる装備も用意しておきましょう。
レインウェアを着て作業すれば、設営・撤収時に体が濡れるのを防ぎやすくなります。体温が奪われにくくなるため、寒さ対策としても役立ちます。
また、雨の日は足元が濡れやすく、ぬかるみで靴が汚れることもあります。長靴や防水性のあるアウトドアシューズ、靴の上からかぶせられるシューズカバーなどを用意しておくと安心です。
自宅から長靴で行くことに抵抗がある場合は、コンパクトにたためるアウトドア用のレインシューズを持っていくのもよいでしょう。
8. 荷物は地面から離して濡れを防ぐ
雨の日のタープ泊では、寝具だけでなく荷物の濡れ対策も必要です。
荷物を地面に直接置くと、雨水の流れや地面からの湿気で濡れてしまうことがあります。
荷物用のスタンドやラックを使って、地面から離して保管すると安心です。専用のスタンドがない場合でも、折りたたみ式のシューズラックやコンテナなどを活用すれば、荷物置きとして代用できます。
濡らしたくない衣類や寝具、電子機器などは、防水バッグやビニール袋に入れておくと、急な雨にも対応しやすくなります。
雨のタープ泊を避けた方がよいケース
雨の日でもタープ泊はできますが、天候やフィールドの状態によっては無理をしない判断も大切です。
とくに以下のようなケースでは、タープ泊を避けるか、早めに撤収することを検討しましょう。
1. 強風が予想されるとき
タープは風の影響を受けやすく、強風時には大きくあおられることがあります。
ペグやロープでしっかり固定していても、風が強い日はタープが倒れたり、ペグが抜けたりする可能性があります。
強風が予想される日は、無理にタープ泊をしないようにしましょう。
2. 雷の可能性があるとき
雷の可能性がある日は、タープ泊を避けましょう。
タープ泊は屋外で過ごす時間が長く、ポールや周囲の木などもあるため、雷が鳴り始めてからの判断では遅れることがあります。
天気予報で雷注意報が出ている場合や、雷鳴が聞こえる場合は、安全な場所へ避難してください。
3. 地面のぬかるみがひどいとき
雨で地面がぬかるんでいる場所では、ペグが効きにくくなります。
また、就寝中に地面からの湿気や冷えを感じやすくなるため、快適に過ごしにくくなります。地面の状態が悪い場合は、無理に設営しない方が安心です。
4. 川沿いや低地など増水リスクがある場所
川沿いや低地は、雨の影響で水位が上がったり、水が流れ込んだりする可能性があります。
設営時には問題がないように見えても、夜間の雨で状況が変わることもあります。雨予報の日は、川沿いや窪地などの低い場所でのタープ泊は避けましょう。
5. 初めてのタープ泊で雨予報のとき
初めてのタープ泊が雨予報の場合は、無理に決行しない方が安心です。
タープ泊は、風向きや地面の状態、張り方の調整など、テント泊以上に判断が必要になる場面があります。
まずは天候の安定した日にタープ泊に慣れてから、雨の日の対策を考えるのがおすすめです。
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雨の日ならではのタープ泊の楽しみ方
雨の日のタープ泊は、設営や撤収の手間が増える一方で、雨音を聞きながら静かに過ごせる、夏場でも涼しく感じやすいなど、晴れの日とは違った楽しさがあります。
また、ハンモックやコットを使えば地面の濡れを避けやすく、時期や場所によっては虫が少なく感じられることもあります。
ただし、雨の日は体が冷えやすく、風向きや地面の状態によって快適さが大きく変わります。楽しさだけで判断せず、雨対策や安全面もあわせて確認しておきましょう。
雨のタープ泊は無理をせず安全に楽しもう
今回は、雨の日にヘキサタープでタープ泊をするための張り方アレンジや、事前に確認しておきたい雨対策を紹介しました。
ヘキサタープはレクタタープに比べると張り方の自由度は限られますが、風向きや地面の状態を確認し、低めに張る・寝床を地面から離す・荷物を濡らさないようにするなどの工夫で、雨の吹き込みや底冷えを抑えやすくなります。
一方で、強い雨風や雷の可能性がある日は、無理にタープ泊をする必要はありません。天候やフィールドの状態によっては、早めに撤収する判断も大切です。
雨の日のタープ泊は、晴れの日以上に準備と判断が重要です。安全面を優先しながら、無理のない範囲でタープ泊を楽しみましょう。
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