タープとは?テントやシェードとの違いや必要性、種類まで解説

タープとは?テントやシェードとの違いや必要性、種類まで解説

「テントとタープの違いって何?」「テントがあればタープは必要なさそう」

同じように見えるテントとタープですが、タープの役割や使い方はテントとは異なります。

そこで今回は、アウトドアやキャンプ初心者の方向けに、テントとタープの違い・タープの種類・タープのメリット&デメリットについてわかりやすく解説します。

また、タープと形が似ている「シェード」との違いや、タープの選び方も紹介しているので、最後までご覧ください。

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タープとは?テントとの違い

タープとは?タープとテントの違い

まずはタープとテントの違いをかんたんに押さえておきましょう。

タープ

屋根の役割を果たす。みんなでくつろぐリビング空間を作る。

テント

寝室の役割を果たす。身体をゆっくり休めるための空間を作る。

上記のようにタープとテントにはそれぞれの役割があります。次の章では、タープとテントの役割を詳細に説明します。

タープ(Tarp)とは

タープとは「太陽の日差しや雨を防ぐための大きな布」のことを指します。

キャンプサイト

英語では「Tarp」と書き「防水シート」という意味をもちます。

タープを張ることによって屋根ができるため、空から降り注ぐ太陽の光や突然の雨を防いでくれます。

とくに強い日差しが照りつける夏のキャンプでは、熱中症や日焼け対策として役立つ便利なアイテムです。

タープで日差しを遮る

また「青空の下では開放感がありすぎて落ち着かない」といったときも、タープを張ることで守られている感覚を持てるのでゆったりと過ごせます。

イスに座ってくつろいだり、キッチンスペースを作ってみんなで飯を食べたりなど、自然の中でのくつろぎ空間を作るのに便利なアイテムのひとつです。

テント(tent)とは

テント

テントは、気密性が高く居住に適した空間を作り出します。英語では「天幕」という意味を持ちます。

キャンプマットや寝袋を敷いたり、コットを置いたりして、キャンプでたまった身体の疲れをゆっくり癒すための場所です。タープとは構造が異なり気密性が高いため、雨風をしのぐときはテントの方が適しています。

キャンプでは、テントとタープを組み合わせて使うことで、リビング・寝室を分けて家の中と同じように過ごせます

小川張りをしたテントとタープ

タープもテントも、自然の中で快適なアウトドアライフを送るためには欠かせないアイテムであるといえます。

タープとシェードの違いは?

コールマン自立式シェード
出典元:楽天市場

「シェード(Shade)」は「日除け」の意味をもち、太陽の光を遮る日除けの役割を果たします。基本的な役割や使い方はタープと同じす。

しかし、基本的に太陽の光を遮ることを目的としているため、タープと比べて耐水性や防水性は劣ります。耐水機能のないシェードは、浸水して雨漏りする可能性が高いため、大雨での使用はおすすめしません。

メーカーによっては耐水機能のついたシェードを販売していることもあります。

雨のしたたる様子

キャンプ用のタープやテントと比べて、かんたんに設営できるものが多め。BBQ・海水浴・ピクニックなどの日帰りで楽しむアウトドアや、ベランダや庭先などの日除けや目隠しとして使うのに適しています。

シェードには、タープ型の他にテント型のサンシェードテントもあります。

キャンプにタープは必要?

キャンプにタープは必要?

寝床となるテントさえあれば、タープを準備しなくてもキャンプはできます。キャンパーの中には、タープなしでキャンプをする方達もいます。

しかし、日除け・雨除け・テントの結露除けとなるタープがある方が安心して過ごせるでしょう。

また、寝室となるテントの中は、荷物がごちゃごちゃしてくつろげるスペースが意外と少なくなりがちです。キャンプでは、居住スペースをいかに快適に確保するかが重要です。タープがあることで、荷物を置けるスペースも広げられるため、テントの中でも快適にゆっくり過ごせるようになります。

さらにタープとテントを組み合わせることで、キャンプサイト内のさまざまなレイアウトが楽しめます。

以上のことから、タープがあった方がより快適なキャンプライフを過ごせるでしょう。

タープは春〜秋だけでなく、冬キャンプでも大活躍します。詳しくはこちらの記事で解説していますので、ぜひご覧ください。

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タープの種類

タープの種類


タープと一口に言ってもさまざまな形があります。

【タープの種類】

  • ウイングタープ
  • ヘキサタープ
  • スクエアタープ
  • スクリーンタープ
  • ワンタッチタープ

それでは、種類別の特徴やオススメの利用シーンについて解説していきます。

ウイングタープ

ウイングタープ

【ウイングタープの特徴】

  • ひし形の布
  • 2本のポールとロープで設営する
  • 非自立式
  • 小型で持ち運びしやすい

2本のポールを対角に立て、ロープを張ってタープを支えます。
設営のために必要な部品が少なく小型でコンパクトなため、持ち運びしやすいのも特徴のひとつ。

タープを張ったとき、鳥が羽を広げたような姿になるため、見栄えが良いのも魅力です。
ただし、ひし形で面積が少ない分、日陰になる箇所が少なくなり、出入り口も狭くなります。

自分の空間さえ確保できればOKな「ソロキャンプ」に向いています。

ヘキサタープ

ヘキサタープ

【ヘキサタープの特徴】

  • ヘキサゴン(六角形)の布
  • 2本のポールとロープで設営する
  • 非自立式
  • 抜群の開放感

ウイングタープと同じく、2本のポールとロープで設営できます。
布地の角が6つあり両端が尖った形になるため、張ったときのフォルムが美しく、キャンパーたちからも人気の高いタープです。

側面に布がないため開放感があって、風が通りやすいため夏に最適。

しかし、ヘキサタープと同じく布の面積が少ないため、日陰になる面積も少なめです。とはいえ、張り方の工夫次第では、日陰になる面積を広げることも可能。

その他にも、ポールを追加してタープを張る高さを変えて居住スペースを広くするなどアレンジも楽しめます。

張り方次第でゆったりした空間も確保できるため、グループキャンプなどにもおすすめです。

スクエアタープ・レクタタープ

レクタタープ

【スクエアタープ・レクタタープの特徴】

  • メインポール2本とサブポール4本で設営
  • レクタタープは「長方形」
  • スクエアタープは「正方形」
  • 非自立式

正方形や長方形の形をしているため角がわかりやすく、初心者の方でも組み立てやすいタープです。
また、シンプルな構造をしているためアレンジの幅も広く、プライベート空間を重視したり風対策メインに設営したりなど、状況や好みに合わせて変えられます。

タープの種類の中でも最も面積が広く居住性が高いため、グループやファミリーなど、大人数でのキャンプやアウトドアに最適です。

スクリーンタープ

スクリーンタイプ

【スクリーンタープの特徴】

  • 側面にメッシュや布がついている
  • 虫の侵入が防げる
  • 自立式と非自立式の2つある

布やメッシュ生地で側面を囲むため、プライベート空間がしっかり確保できます。
その分、オープンタープと比べると開放感が少なく、風の通りが悪くなるというデメリットがあります。
少しでも風通しを良くしたい場合は、メッシュ生地にするのがおすすめです。

夏場は虫よけ対策にもなるため、なるべく虫を近づけたくないときに役立ちます。

自立式のものはペグが打てない場所でも設営できるため、地面がコンクリートの場所でも使えます。

ワンタッチタープ(タープテント)

ワンタッチタープ

【ワンタッチタープの特徴】

  • フレームと布が一体になっている
  • 他のタープと比べて重量は重め
  • かんたんに設営できる

ワンタッチタープの名前の通り、ワンタッチで手軽に設営できます。「タープテント」「簡易テント」と呼ばれることもあります。

時間や手間をかけずに設営できるため初心者でも取り扱いがしやすく、コンクリートの上でも設置が可能。キャンプ場はもちろん、砂浜・BBQ・フェスなどでもよく使われています。

しかし、ペグ打ちが必須のタープと比べると風に弱く、他のタープと比べると重量感があり、収納性に欠けるといったデメリットもあります。

開放感がありますが、オプションパーツとして側面にメッシュやシェードを取り付けられるものもありるため、凡庸性の高いタープです。

タープのメリットとデメリット

タープがあることによって得られるメリットとデメリットをみていきましょう!

メリット

タープを設置することで得られるメリットは次の3つです。

  • 開放感が得られる
  • かんたんに設置できる
  • 持ち運びしやすい

開放感が得られる

タープは、大きく分けて「オープンタープ」と「スクリーンタープ」の2種類に分けられます。

■オープンタープ

出典元:Amazon

■スクリーンタープ

出典:コールマン|Coleman
  • オープンタープは、側面に布がないタイプ
  • スクリーンタープは、側面にも布があるタイプ

側面に生地がついていないオープンタープは、四方から風の通り抜けるため開放感が抜群です。ゆったりくつろぎながら自然の風をダイレクト感じられるため、キャンパーたちにも大人気。

テントで悩むことが多い結露や蒸れといった問題に悩まされることもありません。

かんたんに設置できる

設営したタープ
出典:Snow Peak Store SPORTS AUTHORITY HIroshimagion

タープの設営は、ポールで支えてペグ打ちし、ロープの張りを調整するだけでOK。構造がシンプルなためテントと比べると組み立てがかんたんです。

慣れない最初のうちは少々難しく感じるかもしれませんが、ペグ打ちの場所やポールの立て方などのコツを掴めると、1人でも設営できるようになります。

持ち運びしやすい

タープに必要な部品は、布(タープ)・ペグ・ポール・ロープのみ。テントと違ってシンプルな構造のため、必要なパーツも少なくコンパクトにまとまり持ち運びしやすいのもメリットの一つです。積載量が限られるツーリングキャンプなどでも持ち運びやすいです。

デメリット

タープを設置することで得られるデメリットは次の3つです。

  • 横殴りの雨に弱い
  • 虫が寄ってきやすい
  • 風に煽られやすい

虫が寄ってきやすい

オープンタープの場合は側面がないため開放感がありますが、その分虫が寄ってきやすくなります。
虫と遭遇しやすい、春〜夏にかけては、虫除けなどの対策が必要です。

横殴りの雨に弱い

開放感がある分、横から入ってくる雨には弱いという欠点があります。
風を伴う雨の中タープの下にいるとびしょ濡れになる可能性もあります。

風に煽られやすい

風を受ける面積が広い分、風の影響を受けやすく、風向きによっては強い風が吹くと煽られやすいです。

タープの面積や張る高さによっても変わりますが、ペグ打ちや風向きをきちんと把握せずに設営すると飛ばされる可能性もあります。

そのためタープの設営では、ペグの種類やペグを打つ角度などに注意しなければいけません。

タープを設営するうえで基本となるペグの知識はしっかり身につけておきましょう!

タープの選び方は3つのポイントをおさえよう

タープの選び方のポイント

さまざまな形のタープがあるため「どれを選べば良いのかわからない」と迷うかもしれません。

そのようなときは選ぶ基準となるポイントをしっかり押さえることで、自分にぴったりなタープを見つけられるはず。

タープを選ぶときにチェックしておきたいポイントは次の3つです。

  1. 使用人数
  2. 遮光性
  3. 耐水性

それでは、各項目について詳しく解説します!

1.使用人数

使用人数に合わせて、さまざまなサイズ幅のタープが販売されています。

下の表は、タープの種類と使用人数の目安です。

1〜2人 3〜4人 5〜6人
ウイングタープ 400✕400 500✕500 600✕600
ヘキサタープ 400✕400 450✕450 550✕550
レクタタープ 250✕200 400✕300 450✕350
スクリーンタープ 300✕300 330✕330 360✕360

キャンプに参加する人数(タープを使用する人数)に合わせて、適切なタープの形やサイズを選びましょう。

なお、1人で行うソロキャンプの場合「タープを持っていくか持っていかないか」と悩む方もいるかもしれません。こちらの記事では、キャンパーの方に「ソロキャンプのときにタープは必要と思うか?」アンケート調査を行いました!こちらもぜひご覧ください。

2.遮光性

太陽光
「太陽の光をどれだけ遮断できるのか」といった遮光性もチェックしましょう。

  • 布の色が黒いものほど遮光性がアップする
  • タープが厚いほど遮光性が高くなりる

タープの厚みは、D(デニール)、もしくはT(デシテックス)という単位で表されます。数値が大きいものほど生地の分厚さが増し、遮光性が高く丈夫です。

また、素材がコットンのものは糸が太く分厚いため、その分遮光性も高くなります。

日差しが強くなる夏場は、遮光性が高いタープほど暑さから守ってくれるため、涼しく快適に過ごせるでしょう。

3.耐水性

水
雨が降ったときにどこまでの水圧に耐えられるか?といった「耐水圧」もチェックしましょう。

耐水圧とは、どれだけ水を通さないかを表す指標で、数値が高ければ高いほど浸水する確率は低くなります。

ただし、耐水圧が高くなるほど生地が分厚くなり、風通しが悪くなります。耐水圧は、1000〜1500mm前後がおすすめです。

また、耐水圧が低いタープの場合でも、水の通り道を上手に作るなど張り方に工夫をする方法もあります。どこまで耐水性にこだわるかじっくり考えましょう。

タープとテントのレイアウトを決める基本

キャンプグッズ

安全かつ快適にキャンプを楽しむためには、タープやテントのレイアウトは重要です!レイアウトを決めるときは、次の4つを軸に考えます。

  • タープ
  • テント
  • キッチン

駐車場に車を停めているなど車の位置を決める必要がない場合は、タープ・テント・キッチンで決めていきましょう!

レイアウトを決めるときの注意点

レイアウトを決めるときは、次の2つに気をつけてください。

  • 風向き
  • スペース

風向きに注意

強風
タープは風に弱いため、設営するときは風向きに配慮して設営しなければいけません。

特に、料理や焚き火などで火を扱う場合は、火の粉が飛んでタープやテントに穴が開く可能性もあります。キッチンや焚き火をする場所は風下に設置することを忘れないようにしてください。

風が強いときはタープが煽られて飛ばされるケースもあるため、風向きには細心の注意を払いましょう!

スペース

オートキャンプ場
キャンプ場には、好きな場所にテントやタープが設置できるフリーサイトと、区画が決められている区画サイトがあります。

  • 区画が決められたサイトの場合
    決められた範囲からはみ出して、周囲の人たちに迷惑がかからないように配置決める
  • 自由に使えるフリーサイトの場合
    周囲の人たちに迷惑がかからないようにレイアウトを決める

タープとテントの組み合わせ!レイアウト方法は大きく分けて3種類ある

テントとタープのレイアウトは大きく3種類ある

タープとテントのレイアウトの方法は大きく分けて3種類あります。

  • メインポールの脇にテントを連結させる
  • タープのサイドにテントを連結させる
  • メインポール前にテントを連結させる

自分たちの使いやすいレイアウトやプライバシーを考慮した配置、風の向きやポールやロープが引っかからないようにするなど。安全面や使いやすさを考慮して、レイアウトを決めましょう。

タープを活用して快適なキャンプを楽しもう

屋根代わりとなるタープを張ることで、雨よけや日よけができ、快適なくつろぎ空間を作り出すことができます。

「タープはリビング」「テントは寝室」として使い分けて、レイアウトを楽しんでください。

「1人でもできるタープの張り方やアレンジ張り」「タープとテントの連結方法」など、タープに関する情報や知識を、以下の記事にまとめています。タープを活用してキャンプを楽しみたい方は、ぜひご覧ください。

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