SNSを覗けば、美味しそうな本格キャンプ飯の投稿がたくさん見られます。「ぜひ自分も挑戦したい!」と思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし本格キャンプ飯は時間がかかるので「遊んだり、のんびりしたりする時間がなくなるのでは」と躊躇する方も多いはず。そんな方におすすめなのが、キャンプ料理が時短できる下ごしらえです。
ある程度自宅で下ごしらえをしておくことで、本格キャンプ飯がさらに美味しく短時間で作れるようになります。
今回は、やっておくと便利なキャンプ飯の下ごしらえについて、食材やメニューごとに詳しく紹介します。「本格キャンプ料理を作りたいけど、遊びやくつろぎの時間もしっかり確保したい!」という方はぜひ参考にしてくださいね。
キャンプ飯の下ごしらえのメリット
自宅で料理の下ごしらえをしていけば、キャンプ場での調理時間をぐっと短縮できます。本格キャンプ飯に挑戦しても、川遊びやハイキングなどを楽しんだり、くつろいだりする時間をしっかり確保できるようになりますよ。とくに滞在時間が短く、バタバタしがちなデイキャンプや1泊キャンプでは時間的余裕が作れるのでおすすめです。
また食材を洗ったりカットしたりしておけば、すぐ食材の加熱が始められ、ザルやまな板など持っていく道具も減らせます。時短料理の強い味方「電子レンジ」も使える点も、下ごしらえの嬉しいポイントです。
下ごしらえした食材を運ぶのにおすすめなのが「WAQ SOFT COOLERBOX」です。扱いやすいソフトクーラーながら、36時間も冷たさが持続するハードクーラーに匹敵する保冷力を持ちます。
2サイズ展開で、Mサイズが33L、Lサイズが42Lでファミリーキャンプにピッタリのサイズです。
間仕切りが2枚付いており、内部を3つのゾーンに仕切れます。肉や魚など生ものと飲み物などを分けられるので、衛生的にも安心です。
さらに間仕切りは好きな位置に調整可能です。下の写真では、下ごしらえした食材をメニューごとに分けて入れてみました。
どこに何があるか一目瞭然になり、キャンプ場で料理する際にクーラーボックス内をゴソゴソと探す必要もなくなり、手際よくパパッと調理できますよ。
フタ部分にはファスナーを開けずに食材の出し入れができるクイックアクセス機能付きです。調理中に何度もファスナーを開閉するストレスから解放されるだけでなく、クーラー内の温度上昇を防げます。
ハードクーラーに比べ軽量で運びやすいので、そのままマイバッグとして普段の買出しにも使えますよ。
肉の下ごしらえ
キャンプ飯の王道といえば、やっぱり肉料理。焼き肉用の肉をそのまま焼いても美味しいけれど、迫力あるステーキ肉やスペアリブを料理すれば、アウトドア気分がさらに高まります。
下ごしらえで分厚いステーキも柔らかジューシーに
こちらは、厚さ2cmのオーストラリア牛です。見た目は迫力満点ですが、そのまま焼くとちょっと硬くて子どもやお年寄りには食べにくく感じます。
これから紹介する下ごしらえをすることで、柔らかく美味しくなりますよ。
筋切りで柔らか食感に
お肉の筋は「赤身」と「脂身」の境目にあります。筋がそのままだと硬くて食べにくく、焼いたときに肉が縮んで反り返る原因となります。
写真のように1〜2cm間隔で、赤身と脂身の境目にある筋を切るように切れ目を入れていきましょう。
今回はかなり分厚い肉なので、火が通りやすいように全体的に切れ目を入れました。
玉ねぎパワーで肉がさらに柔らかく
玉ねぎの酵素には、タンパク質を分解する働きがあります。すりおろし玉ねぎでステーキ肉を漬け込んでおくと、柔らかくジューシーにステーキが焼き上がります。
フライパンで焼く場合は、玉ねぎはそのまま美味しいソースとして使用可能です。
旨味とコクがたまらない!漬け込みスペアリブ
スペアリブは甘めのたれに漬け込んで焼くと、子どもも大人も夢中でかぶりつきます。
ただしスペアリブに使用する分厚めの肉は、火が入りにくく生焼けになりやすいです。生焼け問題解消のため、下茹でしてから漬け込みましょう。
骨の薄皮に傷をつける
スペアリブは骨の裏側の薄皮に傷を付けておくと、食べる際にホロっと肉離れがよくなります。包丁で5~6箇所傷を付けましょう。
フォークで全体に穴を空けると、タレの味がさらに浸みこみます。
下茹でする
厚みのあるスペアリブは、焼けたかどうか確認しづらく生焼けになりやすい食材です。あらかじめ下茹でしておけば、生焼けの心配なく安心して食べられます。
途中でアクを取りながら、弱火で15~20分茹でます。
強火でぐつぐつ煮込むと、旨味が逃げてパサパサになってしまうので注意しましょう。
タレに漬け込む
下茹で後、好みのタレに漬け込みます。
今回は、子どもも喜ぶ甘めの「ハニーケチャップ味」をチョイスしました。材料は以下のとおりです。
- おろしにんにく:2片分
- 玉ねぎのすりおろし:1/2個分
- トマトケチャップ:大さじ6
- しょうゆ:大さじ3
- はちみつ:大さじ3
- ウスウスターソース:大さじ3
- レモン汁:大さじ1
- 塩:一つまみ
- 粗挽き黒コショウ:少々
ビニール袋で漬け込むと骨で穴が空く恐れがあるので、プラスチック製の食品保存容器を使った方が安心です。
魚介の下ごしらえ
BBQ・パエリア・アヒージョ・パスタなどに魚介類が入っていると、キャンプ料理が一気に豪華になります。
今回は、「エビ」と「アサリ」の下ごしらえを紹介します。
エビの下ごしらえ
エビをバーベキューでそのまま焼きたい場合は、殻を剝かない方がミソなどの旨味が残って美味しく食べられます。
一方、パエリア・アヒージョ・パスタなどの、しっかり味付けをする料理では、あらかじめ殻をむいておくのが一般的です。
殻付きのまま調理する場合(BBQ用)
まずは生臭さや汚れを取るために、エビに塩をまぶして、水をためたボールで擦りながら洗います。汚れが取れたら、水で洗い流しキッチンペーパーなどで水気を拭き取りましょう。
エビを軽く曲げて、爪楊枝や竹串で関節の間から背ワタを取ります。
エビのお尻あたりから、串を頭に向けてさします。
殻をむいて調理する場合
パエリア・アヒージョ・パスタなどは、殻をむいた方が食べるときに手が汚れません。殻をむく場合の下ごしらえは以下のとおりです。
- 殻をむく
- 爪楊枝や竹串で背ワタを取る
- エビに片栗粉をまぶし、軽く揉んで汚れを吸着させる
- 水で洗い流す
- キッチンペーパーなどで水気を取る
アサリの下ごしらえ
アヒージョやパスタなどで、美味しいダシを出してくれるアサリ。そのまま調理すると、口の中で砂がジャリッとすることがあるので砂抜きが必要です。
まずはボールに水を入れて、水中でアサリを擦り合わせ殻の汚れを取ります。
下の分量で海水と同じ濃度の塩水を作り、ボールに入れます。
- 水500ml
- 塩 小さじ1
このとき、吐いた砂がそばにあるとアサリが再び吸ってしまうので、ボールの上にザルを重ねて砂が下に落ちるようにしましょう。
新聞紙やアルミホイルなどをボールに被せて暗くし、1時間ほど置いたら砂抜き完了です。
野菜の下ごしらえ
野菜は自宅で洗う・切るまで済ませておくと、そのまま調理に取りかかれてスムーズです。
また火が通るのに時間がかかる根菜類は、レンジで加熱まですると時短になります。
火が通りやすい野菜は洗ってカットまで
ピーマン・ナス・しいたけなどのすぐ火が通る野菜、またカレーなど煮込み料理に使う根菜類は、洗ってカットだけしておきましょう。
変色しやすいナスは塩水にさらす
ナスはアクが多いため、カットすると切り口が変色しやすい野菜です。
塩水(水1リットルに対して、塩小さじ1)に10分ほどさらしておくと、変色止めになります。塩水にさらすことで、油の吸いすぎも防げますよ。
さらした後は、キッチンペーパーなどでしっかり水気を拭き取っておきましょう。
火が通りにくい根菜は加熱もしておこう
カボチャ・サツマイモ・玉ねぎなどの根菜類は、バーベキューで火が通りにくい野菜です。焼くのに時間がかかってしまい、焼網のスペースをとりイライラすることも……。
レンジで加熱まで済ましておくことで、キャンプ場で短時間で焼くことができます。
カボチャ・サツマイモ
サツマイモやジャガイモなどイモ類はアクが多いため、カットしたままだと変色しやすい野菜です。レンチンすることで、加熱時間を短縮できるだけでなく、変色も防げます。
洗ってカットしたら耐熱容器に入れて、ラップして2分ほどレンジで加熱します。
バラバラになりやすい玉ねぎ
カットすると、バラバラになりやすい玉ねぎ。きれいに玉ねぎを焼くなら、下ごしらえで爪楊枝を刺しておくのがおすすめです。
玉ねぎを縦半分にカットして、切りたい幅に爪楊枝をまな板に着くまで刺します。全部刺したら、爪楊枝の間をカットします。
玉ねぎも火が通りにくいので、カット後、ラップして2分ほどレンジにかけましょう。
スープの具材をカットしておけば煮込むだけで完成
スープなどの汁物は、材量をあらかじめカットしておけば煮込むだけで完成です。使用する食材はすべてカットして、チャック付きのポリ袋などに入れておきましょう。
なお汁物類は、麺・ご飯・チーズなどを入れてアレンジできます。
たとえば初日はシンプルにスープで。翌朝はショートパスタを入れてスープパスタ風に。たくさん作っておくと重宝しますよ。
ピザの下ごしらえ
キャンプ上級者のイメージがある、手作りピザ。自宅で下ごしらえを済ませておけば、初心者でも意外とかんたんに作れます。
ここでは、かんたんにできる「ピザ生地」と「トマトソース」の作り方を紹介します。
ピザ生地の作り方
- 強力粉 :200g(A)
- 薄力粉 :100g(A)
- ドライイースト:6g(A)
- 砂糖:10g(A)
- 塩: 6g(A)
- お湯(40℃):180ml
- オリーブオイル:30ml
- 打粉(強力粉): 適量
(A)の材量をボールに入れて混ぜ合わせます。
40℃くらいのぬるま湯とオリーブオイルを①に加えます。
手にベタベタが付かなくなるまで、5~7分程度、打ち付けたり押したりしながら力強くこね続けます。
生地表面が滑らかになったら、ラップをして生地が2倍程度に膨らむまで1時間~1時間30分程度発酵させます(一次発酵)。寒いと発酵しにくいので暖かい場所に置いたり、50℃程度のお湯で湯煎したりするとよいでしょう。
生地が2倍に膨らんだら、5等分して1つずつ丸めます。ラップをして20分程そのまま休ませます(二次発酵)。これで基本のピザ生地が完成です。
完成した生地は1日程度なら冷蔵庫で保管可能です。ただし冷蔵庫でも発酵は多少進み、生地の甘味が減ってしまいます。2日以上置く場合は冷凍しておきましょう。
成形をキャンプ場でやる場合
キャンプ場で成形する場合は、ラップに包んだままクーラーボックスに入れて持っていきます。冷凍の場合も、そのままクーラーボックスに入れて持っていきます。
成形するときにベタベタするので、必ず打粉(強力粉)を忘れずに持っていきましょう。
成形まで自宅でやる場合
キャンプ場で時間をかけたくない場合は、自宅で成形していくと時短になります。
生地を好みの厚さや大きさに伸ばしましょう。厚めにするとフワフワ、薄めならクリスピーな食感が楽しめます。生地がくっつくときは、打粉をまぶすと伸ばしやすくなります。
伸ばした生地は、ベタベタして扱いにくいので冷凍しておきましょう。
冷凍させた生地が割れないように、クーラーボックスに入れて運搬する際は、まな板やクリアファイルなどで保護すると安心です。
トマトソースの作り方
手作りトマトソースは、市販のピザソースにないフレッシュさがあります。かんたんにできるだけでなくさらに格別な味になるので、ぜひトライしてみてください。
- トマト缶:1缶
- ニンニク:1~2かけ(チューブでも可)
- 塩:小さじ2分の1
- コショウ:適量
- オリーブオイル:適量
- オレガノ:好みで
オリーブオイルに刻んだニンニクを入れて、香りが出るまで温めます。今回はチューブのニンニクを使用しました。
トマト缶とお好みでオレガノを入れて、ヘラで混ぜながら10分ほど煮込みます。塩・コショウで味を整えれば完成です。
余裕があるときは、ニンニクと一緒に玉ねぎ(4分の1)のみじん切りを炒めると、さらに深い味わいになりますよ。
具材をカットしておく
ピーマン・玉ねぎ・ベーコンなど、お好みの具材をカットしておけば、キャンプ場での作業がさらに時短になります。ピザ用チーズを持っていくのを忘れずに!
ピザは、ダッチオーブン・スキレット・フライパンなど、工夫次第でさまざまな調理器具で焼くことができます。
高温の方がうまく焼けるので、熱の逃げにくいフタのある調理器具がおすすめです。
焼くときは調理器具が熱くても取り出しやすいよう、必ずアルミホイルかクッキングシートに敷いたまま入れましょう。
ダッチオーブンでは、7~8分程で焼き上がります。フライパンなど他の調理器具でも、様子を見ながら、途中で焼き加減を調整すれば、失敗なく美味しく焼くことができます。
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ダッチオーブンやフライパンを置いて調理しながら、薪をくべることができるのもポイントです。
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単独でもテーブルとセットでも使えて、ソロ〜ファミリーキャンプまで幅広く活躍します。
キャンプ飯の下ごしらえをしてキャンプをもっとのんびり楽しもう!
キャンプで本格キャンプ飯に挑戦したいけど、一日中料理でバタバタするのは避けたいものです。今回紹介した下ごしらえで時短すれば、遊びやくつろぎの時間もしっかり確保できます。
しかし、さまざまなメニューに挑戦する場合、下ごしらえを一日で済ますのはかなり大変です。何日かに分けて計画的に進めていきましょう。下ごしらえしている時間も、キャンプのワクワク感がさらに高まりますよ。
なお、今回の下ごしらえを活用できるキャンプ料理の作り方は、下の記事で紹介しています。お子様とも一緒に作れるかんたんなレシピばかりなのでこちらもあわせてご覧ください。