焚き火のときに、お気に入りの洋服に穴があいてしまってショックを受けた経験はありませんか?
焚き火に近づきすぎたり火の粉が飛んできたりして穴があいてしまうのは、初心者キャンパーでの失敗あるあるです。
焚き火専用の火に強い素材の服装をしていれば、余計な心配をしなくて済むのでキャンプをもっと楽しめます。
本記事では、焚き火専用の服装の選び方やオススメのファッションスタイルを紹介します。
WAQでは、組み立てやすく持ち運びもしやすいアイアン製の焚き火台を販売しています。
火床のサイズは46cm×39cm。市販されている40cmほどの薪なら切らずにそのまま置けますよ。
ゴトク付きなので焚き火調理にも最適。ご興味のある方は、ぜひこの機会にWAQ公式ストアで詳細をご覧ください。
焚き火専用の服装を決めておく3つのメリット
ベテランキャンパーは、服もキャンプギアのひとつとして考えているため、焚き火専用の服を準備しています。
焚き火用の服を決めておくメリットは以下の3つです。
- メリット1 火の粉や熱のダメージを受けても諦めがつく
- メリット2 ニオイや汚れがついてもザッと洗えばOK
- メリット3 キャンプに似合う服装がある
それでは各メリットを解説します。
メリット1 火の粉や熱のダメージを受けても諦めがつく
焚き火の近くはいつ火の粉が飛んで来るか分かりません。
さらに、焚き火の近くは火の粉だけではなく「熱」にも注意が必要です。焚き火はファンヒーターと違って、手軽に温度設定ができません。
とくにナイロン生地は焚き火の熱で溶けてしまう可能性が高いです。
冬キャンプにおいては、暖を取るために焚き火の近くにいる時間が長くなりやすく、リスクが大きいといえます。
焚き火専用の服を準備しておけば、たとえ服が傷んでもショックは和らげるはずです。
メリット2 ニオイや汚れがついてもザッと洗えばOK
焚き火のニオイは広範囲に及びます。また風向きは常に変わるので、煙からはそうかんたんに逃げられません。
とくに、寒さで朝露が降りた日・雨の日・曇りで湿度が高い日などは、薪が含む水分量も多くなるので、その分煙の量も増えます。
焚き火のニオイは一度ついたら厄介なもので、天日干しをしても2〜3週間は、薪の燃えたニオイが残ります。
また、知らないうちに煤(すす)汚れが付くことも珍しくありません。煤汚れは黒色で目立ちやすく、かつ落ちにくいので、一度服に付いてしまうと厄介です。
お気に入りの服を着ていき、汚れやニオイがついてしまうと「落ちるのかな……」と心が落ち着かないもの。ニオイや汚れがつくことを前提に焚き火専用の服を用意すると、「帰ったらザッと洗えばいいや」と諦めがつきやすい上に気が楽です。
メリット3 キャンプに似合う服装が楽しめる
焚き火をするときの服装には、男女共にオーバーオールやつなぎがおすすめです。オーバーオールやつなぎは、動きやすく自然の中で活動する際にとても便利です。
キャンプシーンに似合う服を着ることで、気分も上がりさらに楽しめますよ。ファミリーやグループなど複数人で楽しむ場合は、おそろいでコーデをするのも、楽しい思い出作りとなるのでおすすめです。
焚き火での服装におすすめな素材とは
焚き火をする際には、火に強い素材の衣服を着るのがキャンパーの中では鉄則です。なぜなら、小さな火の粉でも軽い火傷や衣服に穴があく程度の火力があるからです。火に強い素材の服装なら火の粉が飛んでもサッと振り払えば穴があきません。
火の粉が飛ぶ原因には「水蒸気の爆発」が挙げられます。木の中の水分が急速に熱せられて、内部で小さな爆発が起き、パチッという音とともに火の粉が飛びます。薪を乾燥させてもどうしても水分は残ってしまうので、火の粉を完全に防ぐことは難しいものです。
焚き火に不向きな生地は、「ポリエステル・ナイロン・化繊ウェア」です。これらの生地は、火の粉が付いた瞬間に穴があいてしまうので注意しましょう。とくに冬場はダウンジャケットを着たまま焚き火をして、穴だらけになってしまう初心者キャンパーが多いです。
焚き火に適した服を選ぶときには、デザインではなく素材で決めましょう。
以下の記事では、「焚き火に近づき過ぎて服が穴だらけになった」など焚き火をはじめとした、キャンプのあるある失敗談をまとめています。ぜひ参考にご覧ください。
火の粉対策にはコットン生地
夏キャンプの焚き火にはコットン生地がオススメです。なぜならコットン生地は燃えにくい特性があるからです。
さらにコットン生地には吸放湿性という水分を吸収する特性もあるので、汗をかく夏もサラッとした状態を保てます。火にも水にも強さを発揮するコットン生地はキャンプとの相性が抜群です。
また、コットン生地の服はワークマンやユニクロなど、コスパの良いブランドで準備できるため手を出しやすいメリットがあります。カジュアルなスタイルも作りやすいので、ファミリーキャンプをしている方はピッタリな服を見つけやすいです。
夏はインナーが重要なのでコットン生地のロングTシャツがあると便利です。コットン生地なら焚き火のニオイがついてもすぐに洗えるので、キャンプ用に何着か準備しておくことをオススメします。
熱にも強いデニム生地
焚き火をするときは熱にも注意しましょう。熱に弱いナイロン素材だと、火の粉が付かなくても焚き火の熱で溶ける可能性があります。
熱にも強い素材はデニムです。作業服に使われる生地なので耐久力が桁違いで、季節関係なく着回せて夏・冬どちらでも対応できます。とくに焚き火の近くにいる時間が長くなる冬キャンプには最適です。
焚き火専用の難燃素材
難燃ウェアとは、難燃性の高い素材で作られた服のことをいいます。耐久性・機能性に加えて、デザイン性の高さが魅力です。
服装にこだわりがないならアウトドアブランドからリリースされているキャンプ用の難燃ウェアを購入するのも1つの手段です。
難燃ウェアを扱っているアウトドアブランド
有名なアウトドアブランドでは、新作が続々登場するので、お気に入りの難燃ウェアを探してみることをオススメします。
アウトドアブランドからリリースされる難燃ウェアはキャンプに特化しているのが特徴です。
たとえば、ポケットにチャックが付いていたり、リブの部分が紐で調節できたり、ちょっとした工夫がしてあるので機能性が高くキャンプをより快適にします。
難燃ウェアを1つ持っているだけで服装の幅が広がります。
NANGA「TAKIBI」シリーズ
羽毛商品メーカーのNANGAは焚き火に強いダウンウェアを扱っています。秋・冬キャンプのアウターを探しているならTAKIBIシリーズがオススメです。
シュラフの保温力が非常に高くて有名なブランドですが、ダウンウェアも体温を外に逃さないため雪中キャンプで大活躍します。
Snow Peak の「FR」シリーズ
本格派アウトドアブランドのSnow Peakでは、焚き火に強い服装のFR(fire resistance)シリーズをリリースしています。ダウンジャケットなど秋冬のアウターが人気です。
少し大人な雰囲気のデザインのウェアが多いのでソロキャンパーから愛されています。
THE NORTH FACEの「ファイヤーフライ」シリーズ
アメリカ生まれの大人気アウトドアブランドTHE NORTH FACEはパーカーやエプロンなど若者受けの良いファッションスタイルの商品が多いです。
キッズサイズのウェアもリリースされているのでファミリー層の注目を集めています。
男女別!焚き火キャンプにおすすめな服装
焚き火の際に人気のある服装は、女性ならオーバーオール、男性なら軍用つなぎです。
それぞれの特徴をみていきましょう。
女性向けコーデ!焚き火にはオーバーオールが人気!
女性には、ポケットも多くゆったり着こなせる「オーバーオール」がおすすめです。夏はオーバーオールの裾をロールアップしたり、冬はパーカーを羽織ったりすると可愛く着こなせますよ。
また、オーバーオールの生地は耐火性があるものが多いので焚き火に適しています。元々、作業服として作られていることもあり、機能性が高いのも特徴です。細かなキャンプギアを入れて運んだりするのに重宝します。
男性向けの焚き火服!無骨スタイルならつなぎ
男性向けには、動きやすくて機能的な「つなぎ」がおすすめです。夏は半分脱いで腰に巻けば涼しいですし、冬は厚手のインナーを着れば体温を保てます。
洋服の組み合わせを考える必要がないため、ファッションが苦手なメンズにおすすです。つなぎにゴツいブーツを組み合わせれば、ベテランキャンパーのような着こなしになります。
焚き火用のエプロンで火の粉をカバー
調理をするときだけ焚き火に近寄るなら「帆布(はんぷ)」のエプロンがおすすめです。帆布とは麻や綿で織られた厚手生地のことです。帆船に利用されていたことから「帆布」と呼ばれています。
火にも水にも強く非常に丈夫ですが、その反面、質感が硬いというデメリットがあります。
動きにくさを感じるなら、デニム生地のエプロンにしましょう。焚き火調理用のエプロンには、ポケットが多いものを選ぶと使い勝手が良いですよ。
火の粉に強い素材を選んで焚き火を楽しもう
キャンパーに愛される服装は素材で決まるといっても過言ではありません。なぜなら火に強い素材の服装なら火の粉や煙のニオイを気にせずキャンプに集中できるからです。焚き火専用の服があれば汚れても丸洗いすれば解決します。
耐火性のある洋服を選びながら自分だけのオリジナルを完成させましょう。自分のキャンプスタイルに合わせてコーディネートしたり、アウトドアブランドからリリースされている難燃ウェアを選ぶとオシャレなファッションに仕上がります。
グループキャンプをおそろいコーデで楽しむこともできますよ。
キャンプのオシャレは見た目だけではありません。自分だけのキャンプスタイルを作り上げていくことが大切です。
なお、焚き火をする際には、風よけとなる「陣幕」があると火の粉の飛散や薪の消費を抑えることができます。陣幕のメリットデメリットなどの概要については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
焚き火を行う際は、燃やしてはいけない樹木についても確認しておきましょう。下の記事では、キャンプ場に生えている可能性がある有毒な樹木について解説しています。画像付きで樹木の特徴も紹介しているので、ぜひあわせてご覧ください。