子ども連れのファミリーキャンプを中心に人気があるのが、ロースタイルやお座敷スタイルです。
とはいえ「ロースタイル・お座敷スタイルってどこがいいの?」といった疑問を持たれている方もいるのではないでしょうか。
今回は、
- ロースタイルやお座敷スタイルの特徴と人気の理由
- ロースタイルのメリット・デメリット
- お座敷スタイルのメリット・デメリット
- ハイスタイルが向いているときのシチュエーション
について、詳しくまとめてみました。
ロースタイルとお座敷スタイルの特徴、人気の理由とは
ロースタイルとお座敷スタイルが人気の理由や、それぞれの特徴をご紹介します。
ロースタイルとは
ロースタイルキャンプとは、地面に近い低めの目線で行うキャンプのことです。
チェアやテーブルといったリビングスペースを作るアイテムを背の低いもので統一します。テーブルなどのアイテムの高さを低くすることで、開放感のあるゆったりとした空間を作れるのがロースタイルの特徴。
座面の低いロースタイルのチェアは、足を投げ出すように伸ばせてリラックスできます。地面との距離が近くなるため、焚き火を囲んでまったりするのにも最適。
さらに、ロースタイル向きのおしゃれなキャンプギアも豊富なこともあり、ロースタイル派のキャンパーは年々増加しています。
お座敷スタイルとは
一方お座敷スタイルとは、チェアなどのアイテムを使わず、靴を脱いでテント内で過ごすキャンプです。家の中と同じ感覚で過ごせます。
虫が少なくなる秋冬は、アリやムカデなど地面をはう虫たちとの遭遇も減るため、お座敷スタイルのキャンプにはもってこいの季節。
家のリビングと同じように、テントの中でごろごろと過ごせて居住性も高いため、ハマる方も多いのが特徴です。
ロースタイルのメリット
ロースタイルキャンプのメリットは次のとおりです。
- 荷物をコンパクトにできる
- 開放感があり雰囲気が出る
- 開放感や自然との一体感を味わえる
それでは、それぞれの項目について解説します。
荷物をコンパクトにできる
ロースタイル向けのチェアやテーブルは背丈が低い分、体積も少なくなるため、コンパクト収納&軽量なアイテムがほとんど。携帯性に優れたものが多く、持ち運びも楽ちんです。
自分1人で荷物を持ち運びしたり準備したりするソロキャンプにも向いています。
開放感があり雰囲気が出る
リラックスすることを第一にしたロースタイルでは、自分のお気に入りのアイテムを揃え、自分が一番リラックスできる空間を作り上げたくなってくるもの。
テントやタープの張り方・配置などにまで自分なりのアレンジを出すと、周りとは一味違ったサイトになります。
DIYなどで自作で作ることのできる方であれば、好みに合わせてテーブルなどを作ったりするとさらに雰囲気が出ていい感じになりますよ!
開放感や自然との一体感を味わえる
地面と近くなるということは、通常よりも木々に囲まれたプライベート空間を味わうことができ、空も広く感じます。
まるで地面や植物、空などと一体化しているような気分になれる。キャンプの醍醐味である「自然との一体感」を思う存分楽しめるのはロースタイルならでは。
ファミリーキャンプにおいても、全体の位置が低くなるため、小さいお子さんも過ごしやすくなります。高さのあるイスから転倒する、といった事故やケガなども防げるため、安心できますよ。
ロースタイルのデメリット
ロースタイルキャンプのデメリットは次のとおりです。
- 立ち上がる動作がしんどい
- 腰が痛くなる(腰痛持ちは要注意!)
- 手の込んだ料理をするには不便
それでは詳しく解説します。
立ち上がる動作がしんどい
全体の位置が低くなってしまうため、立つ・座る動作が面倒に感じることも……。ゆったりとくつろげる反面、トイレに立つときや、必要な物を取るときなどの動作が億劫に感じてしまうのは、ロースタイルキャンプのデメリットです。
腰が痛くなる(腰痛持ちは要注意!)
前かがみ姿勢での作業が多く、過ごすときも常に低い位置となるので、腰を痛めている方には過ごしにくいと感じる可能性もあります。
とくに食事のときは、必然的にかがむような姿勢になるため、腰痛持ちの方は要注意。
そのような場合は、別で背の高いチェアを用意しておき、いつでも座れるようにしておくなどの工夫をするといいでしょう。
手の込んだ料理をするには不便
キッチン周りもロースタイルにしてしまうと、調味料を取ったり、立ったり座ったりなどの動作がしづらくなります。そのため、がっつりと手の込んだ調理をしたい場合は、不便に感じることも。
また、低い位置で調理を行うと、コンロや調理器具などにぶつかって、怪我をする可能性もあります。とくにちいさい子どもがいるファミリーキャンプでは要注意です。
がっつりとキャンプ料理をしたい場合は、キッチン周りはハイスタイル、食事のみロースタイルといったようにうまく使い分けするのがおすすめです。
お座敷スタイルのメリット
お座敷スタイルのメリットは次のとおりです。
- 家と同じように靴を脱いでゴロゴロとくつろげる
- チェアを持っていかなくてもOK
- おしゃれなラグでレイアウトを楽しめる
それでは詳しく解説します。
家と同じように靴を脱いでゴロゴロとくつろげる
靴を脱いで、足の先までのびのびと開放感が味わえるのは、お座敷スタイル最大のメリット。
冬にお座敷スタイルを楽しむ方の中には、こたつを設置してごろ寝できるよう、快適性を高める工夫をされている方もいます。小さな子どもがいるご家庭の場合は、一緒に寝転んでお昼寝などもできますよ。
チェアを持っていかなくてもOK
お座敷スタイルでは人数分のチェアを持っていく必要はありません。
一方、昔ながらのハイスタイルでは人数分のチェアを持っていく必要があります。
お座敷スタイルは、チェアを減らせる分、車の積載量を減らせるのは嬉しいポイントです。
おしゃれなラグでレイアウトを楽しめる
テント内にはおしゃれでかわいいラグを敷いて、空間も楽しむキャンプができるのはお座敷スタイルならでは。シャギーやムートンなど、ラグの種類によっては、ラグジュアリーな雰囲気に演出もできます。
キャンプ向けのラグもたくさん販売されています。さまざまなラグを使って自分好みの配色を見つけ出すのもおすすめですよ。
お座敷スタイルのデメリット
お座敷スタイルのデメリットは次のとおりです。
- 底冷えが直撃することも
- 虫との距離が近くなる
- グランドシートなど敷物系の荷物が増える
それでは各項目について詳しく解説します。
底冷えが直撃することも
寝転んでゆっくりできる反面、地面からの底冷えが体に直撃します。
とくに、冷え込みが厳しくなる秋から冬にかけて、底冷え対策は必須!
グランドシートやラグマットなどの他、冷気がとくに気になる時期はホットカーペットや電気毛布なども持っていくと安心できますよ。
虫との距離が近くなる
地べたで過ごすお座敷スタイル。虫と遭遇しやすくなる夏の季節は、アリなどの小さな虫に手こずることも。
ジュースや食べ物をうっかりこぼしてしまうと、群がって大変なことになる可能性もあります。
虫が活動するあたたかい季節でのお座敷スタイルは、虫対策に細心の注意を払いましょう。
グランドシートなど敷物系の荷物が増える
敷物類の荷物が増えるため、折り畳むとかさばってしまい積載量がふえるのはデメリット。
かさばりやすくなる分、持っていくキャンプギアの量やトランクへの積み込みなどに工夫がいることも。
しかし、積み込みのときに、荷物のスキマを埋める緩衝材として活用する方法もあります。
複数人のグループキャンプではハイスタイルがおすすめなこともある
ごく一般的にキャンプでのリビングとしてイメージされるのは、昔から親しまれているハイスタイルではないでしょうか。近年のロースタイルブームに押され気味ですが、ハイスタイル派のキャンパーももちろんいます。
シチュエーションによっては、ハイスタイルの方がいいケースもあります。ハイスタイルのメリット・デメリットを解説します。
ハイスタイルキャンプのメリット
- 普段の生活と同じ高さのため食事がしやすい
- 座り心地のいいチェアを選ぶことができる
- ロースタイルに比べて腰が痛くならない
ハイスタイルのデメリット
- 全体的に荷物が大きくなり、その分重くもなる
- テント横に車の横付けができない場合は、荷物の持ち運びが大変になる
- 背丈の低い小さい子どもにとっては過ごしにくいことも多い
ハイスタイルはいつもと同じ目線で行動できるため動きやすいのが特徴です。
仲間内でのグループなど複数人でキャンプをする場合は、ハイスタイルのほうが過ごしやすいこともあります。
数人でコンロを囲みながら料理できるため、グループやファミリーなど大人数でバーベキューを楽しむようなシチュエーションにおすすめです。
ハイスタイルのチェアは座る位置が高くなるため、立ったり座ったりするときにかかる足腰への負担が軽減できます。腰痛持ちの方やご年配の方が参加するキャンプにもおすすめです。
その反面、テーブルやチェアなどの位置が高くなるため、背丈の低い小さなお子さんにとっては過ごしにくくなる可能性もあります。
どのようなシチュエーションの方が良さそうか?などをしっかりと考慮しておきましょう。
状況や好みに応じて最適なキャンプ空間を作り上げよう
ロースタイルとお座敷スタイルの特徴やメリットデメリットをご紹介しました。どちらもゆったりとくつろぎながらキャンプを楽しめるのが最大の特徴です。
しかし、複数人でのグループキャンプや、ご年配の方も一緒の場合は、ハイスタイルのほうが過ごしやすいこともあります。それぞれの状況にあわせて自分たちに合う理想のキャンプ空間を作り上げていきましょう。
ロースタイルやお座敷スタイルなどで活躍するのが、キャンプマットやコットなどのアイテム。地面から伝わる冷えや凸凹などから体を守ってくれるため、快適に過ごすためには欠かせません。
コットやキャンプマットについては、下の記事でも詳しく解説しています。まだ持っていない、これから買おうと思っている方は、ぜひご覧ください。