キャンプでぐっすり快適に眠るためには、夜寝るときの服装にも配慮しなければなりません。
適当に選ぶと暑すぎたり寒すぎたりして、眠れなくなってしまうことも考えられます。
そこでこの記事では、以下をお伝えします。
春・夏・秋・冬それぞれの季節に適した服装
シュラフ(寝袋)の種類との相性
快眠のための素材選びや注意点
具体的な服装の種類まで紹介するので、最後までご覧ください。
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寝るときの服装はキャンプスタイルや季節によって異なる
どのキャンプスタイルを選ぶかによって、寝るときの服装は大きく変わります。
外気温の影響を受けやすいテント泊や空調設備のあるグランピングなど、環境が違えば寝具や体温管理の方法も変わるからです。
テント泊:保温性や通気性を重視
グランピング:肌触りやリラックス感など寝心地を重視
さらに、季節や当日の気温によっても就寝時の服装は異なります。必ず気温をチェックし、その環境に合った服装を選びましょう。


ナイトウェアを準備してくれているグランピング施設もあります。宿泊前に確認しておくとよいでしょう。
ただし、冷暖房が完備されていたとしても、テントの種類によっては暑さや寒さを感じることもあります。心配な方は、いざというときに対応できるよう、自分で準備して持っていくことをおすすめします。
参考:キャンプでは自宅と同じパジャマで寝る?
キャンプ初心者の方は「寝るときは家と同じようにパジャマでいいの?」と疑問に思うかもしれません。
結論から言うと、パジャマよりもスウェットなどの動きやすくリラックスできる服装がおすすめです。
キャンプ場では夜や朝にトイレへ行くとき人目が気になることもありますし、急な悪天候などのトラブル時にもすぐに対応できます。
とはいえ決まりがあるわけではありません。特に小さなお子さんなど、普段と違う環境で眠りにくい場合は、慣れたパジャマを使うのも安心です。
荷物を増やしたくない方は、翌日着る予定の服を着て寝るようにすると、持っていく服の量が減らせるのでおすすめです。

キャンプで寝るときの服装選び3つのポイント
キャンプで快適に眠るためには、次の3つのポイントを押さえた服選びが大切です。
- ポイント1 適切なサイズを選ぶ
- ポイント2 インナーは機能性を重視する
- ポイント3 肌触りのよい生地にする
各ポイントを詳しくみていきましょう。
ポイント1 適切なサイズを選ぶ
シュラフで寝るときは、 寝心地を左右する服のサイズ選びも大切です。
マミー型シュラフは体にフィットする形状なので、大きめの服だと生地がズレて寝返りが打ちにくくなります。そのためジャストサイズの服がおすすめ。
シュラフを使わずにブランケット・毛布・布団で寝る場合も、はだけにくいジャストサイズの服装が◯。寝返りを打ってブランケットや布団がめくれたとしても、寝冷えしにくくなります。
反対に、寝袋内にゆとりがあるレクタングラー型なら、ゆったりサイズの服でも寝返りがしやすいです。
寝具の種類に合わせて、服のサイズも意識しましょう。

ポイント2 インナーは機能性を重視する
インナーは季節に合った 機能性重視の素材 を選ぶのがおすすめです。たとえば次のように使い分けをすると◎。
- 熱帯夜になりやすい夏の平地キャンプ:汗をかいても乾きやすいポリエステル素材
- 朝晩が冷え込む春・秋、寒さの厳しい冬:保温性の高い素材
快適に過ごせるだけでなく、「寒すぎる」「暑すぎる」といったトラブルも防げます。
ポイント3 肌触りのよい生地にする
3つめのポイントは、肌触りのよい生地を選ぶことです。生地の質は寝心地に直結し、リラックスしやすさや睡眠の質にも影響します。
おすすめはコットン素材。吸湿性・通気性・保温性に優れ、肌触りがやわらかく摩擦音も少ないため、快適に眠れます。迷ったらコットンを選ぶと安心です。
ただし、コットンは汗を吸うと乾きにくいため、肌に直接触れるインナーには不向き。中間着(ミドルレイヤー)として使うと、快適さを保ちながら冷えも防げます。

寝るときの服装で注意する2つのポイント
寝るときの服装で注意すべき点には、次の2つが挙げられます。
- ポイント1 朝・夜の気温を考える
- ポイント2 寝具ギアとの相性を考える
ポイント1 朝・夜の気温を考える
日中の気温だけで服装を決めるのは失敗のもとです。活動する昼間と、寝る夜〜朝では大きな気温差があるためです。
たとえば標高の高い場所での夏キャンプでは、昼は30度近くあっても、明け方には20度を下回ることがあります。こうした寒暖差に備えて、薄手のロングTシャツや着脱しやすいアウターを準備しておくと安心です。
当日の最低気温を事前にチェックし、重ね着で調整できる服装を選びましょう。

ポイント2 寝具ギアとの相性を考える
キャンプで快適に眠るには、寝具ギアと服装の相性も重要です。寝具によって地面からの冷気や熱の影響の受け方が変わります。
たとえば冬キャンプで断熱性の低いマットを直に敷くと、地面からの冷気で強い底冷えを感じます。この場合は厚手の服や保温性の高いインナーが必須です。
一方、断熱性の高いマットや、地面から離れて眠れるコットを使えば底冷えを防げるため、同じ条件でも軽めの服装で快適に過ごせます。使う寝具の性能に合わせて、服装を調整しましょう。

【季節別】キャンプで寝るときの服装
寝るときの服装の基本を、季節別におさえておきましょう。
ここでは実際の服装をイメージしやすいように、「春・秋」「夏」「冬」にわけて、就寝時の服装を具体的に解説します。
【春・秋】キャンプで寝るときの服装

春先(3–4月)や秋(10–11月)は、昼夜の寒暖差と風で体感温度が下がりやすい季節。場所や標高によっては、 夜~明け方に一桁台まで冷え込むこともあるため、「保温」と「体温調整」を両立できる服装が◯。
キャンプ場の標高や、当日の最低気温と風速を必ず確認し、現地の条件に合わせて調整しましょう。
レイヤリング(重ね着)
ベースレイヤー(肌着):吸湿発散性のある化繊(ポリエステル)やメリノウールがおすすめ。汗を拡散して汗冷えを防ぎます。
ミドルレイヤー:厚手のロングTやスウェット、フリースで保温。冷えやすい人はフリースのルームウェアだと安心。
アウター :風を防げる薄手のダウン/化繊中綿ジャケットやウインドシェルを用意。就寝前の体温維持にも役立ちます。
15℃前後の少し肌寒い夜は、ダウンベストが◯:体幹を温めつつ腕の熱がこもりにくく、細かな調整がしやすい。
素材選びの注意
コットン(綿)単体を肌に直接は、汗を含むと乾きにくく冷えの原因に。肌着は化繊やメリノウールにして、コットンは中間着以降で使うと快適です。
靴下はウールやパイル地の暖かいものを。厚すぎて締め付けると血行が悪くなるので、締め付けないものを選びましょう。
寝袋との相性を確認:着込みすぎると寝汗をかいて汗冷えのリスクや、寝袋の保温力低下を招くことがあります。吸湿発散する肌着+適度な保温層を基本に、足りなければ一枚ずつ追加するのが◎。
【夏】キャンプで寝るときの服装

夏キャンプは、暑さと虫対策をする季節です。そのため、 通気性を重視しつつ、なるべく肌の露出を抑える服装が理想的です。
キャンプ地の条件に合わせた服装
- 平地キャンプ場:熱帯夜になりやすいので、半袖・半ズボンが快適。ただし虫対策が必要。
- 標高が高い場所や川沿いのキャンプ場:夜~明け方に20℃を下回ることもあるため、薄手の長袖・長ズボンで肌寒さをカバーしましょう。
素材選びの注意点
- インナー:通気性があり、汗をかいても乾きやすいポリエステルなど速乾性素材がおすすめ。
- トップス・ボトムス:冷感素材やリネンなど通気性のよいものを選べば、熱帯夜でも蒸れにくく快適。
虫対策も考慮:半袖・半ズボンの場合は肌の露出が増えるため、虫対策は万全に。虫刺されが気になる方は薄手の長袖・長ズボンに。>>夏キャンプの虫対策は多角的に
コーディネート例
- 薄手のロングTシャツ+アウターを用意しておけば、気温差が大きい場所でも安心。
- 吸汗性のあるレギンスやスパッツをインナーにして、風通しのよい半袖Tシャツ・短パンを重ねるのも快適です。
【冬】キャンプで寝るときの服装

冬は外気の冷たさで体温を奪われやすく、夜は氷点下になることもあります。上下ともに厚手のスウェットや裏起毛・フリース・ボア素材など、保温性重視の服装を選びましょう。袖や裾がリブ仕様のものだと、手首・足首から熱が逃げにくく効果的です。
素材選びの注意点
- インナー:上下とも保温性のあるインナーを着るとさらに暖かい。
- 足先の対策:レッグウォーマーや厚手の靴下(メリノウール推奨)、靴下の重ね履きも有効。
顔まわりの対策:マスク・耳当て・ニット帽が有効。フレームレスタイプの耳当ては頭を締め付けず快適。フード付きパーカーを被るのも簡単でおすすめ。
コーディネート例
- 保温性のあるインナー+厚手のスウェットやフリースでしっかり防寒。
- メリノウールの厚手ソックスにレッグウォーマーを合わせれば、足先の冷え対策も万全。
ただし、厚着のしすぎは要注意。寝汗による汗冷えや動きにくさで疲れが取れにくくなります。
また、保温性の高い冬用シュラフを使用する場合は、薄着のほうがシュラフの性能を活かせて暖かく眠れます。
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【シュラフのタイプ別】寝るときの服装のコツ
寝るときの服装は、季節やキャンプスタイルだけでなく、使用するシュラフのタイプも考慮することが大切です。
シュラフには「マミー型」と「レクタングラー(封筒)型」の2タイプがあります。
ここからは、シュラフのタイプ別に服装のコツをお伝えするので、寝るときの服装を考える際の参考にしてください。
マミー型
マミー型シュラフは体に密着するため、高い保温性で体温を逃しにくいのが特徴です。特に冬用のダウン素材は体温をしっかり保持するので、薄着で寝たほうが暖かさを感じやすくなります。
一方で厚着をすると、シュラフ本来の保温力を活かせず、服のなかに熱がこもって寝汗をかく原因になることもあるので注意しましょう。
ただし、顔や首元は外気にさらされやすく冷えを感じやすいため、 ニット帽・マフラー・耳あて などで部分的に防寒すると快適に眠れます。

レクタングラー(封筒)型
レクタングラー型シュラフは四角い形で中にゆとりがあり、布団のような感覚で眠れるのが特徴です。サイドから足元までファスナーで開閉できるタイプが多く、夏場の体温調整にも便利です。
ただし体に密着しない分、マミー型に比べると外気を取り込みやすく、保温性は劣ります。そのため寒い季節は厚着をして保温性を補いましょう。特に足先は冷えやすいので、厚手の靴下が必須です。

👉 キャンプで使うシュラフには「限界使用温度」と「快適使用温度」があり、季節に合わないものを選ぶと寒くて眠れないこともあります。
詳しくは、冬キャンプで特に重要な「限界使用温度」「快適使用温度」について解説した記事でご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
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季節やキャンプスタイル、寝具ギアの性能に合わせて寝るときの服装を考えよう
キャンプで快適に眠るためには、季節・スタイル・寝具ギアに合わせた服装選びが大切です。
春・秋:保温性と通気性のバランスを意識する
夏:通気性を確保しつつ、肌の露出を抑えて虫対策をする
冬:保温性を最優先に、防寒対策をしっかり行う
また、普段から着慣れているリラックスできる服を選ぶと、慣れないキャンプ環境でも眠りにつきやすくなります。
ぜひ自分に合った服装で、キャンプの夜もぐっすり眠れる環境を整えてください。
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