キャンプで使われるタープのなかでも人気の高い「ヘキサタープ」。
キャンプ初心者の場合、
「ヘキサタープって何?」
「ヘキサタープのどんなところがいいの?」
「どのような感じで使えるのか?」
と疑問に思う方も多いかもしれません。
そこで本記事では、以下の内容を解説します。
ヘキサタープに関する情報をまとめて解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
なお、タープの種類や張り方、保管方法など、タープに関する情報は以下の記事にまとめています。ぜひ参考にご覧ください。
なおアウトドアブランドのWAQでは、多くのキャンパーから注目を集めているTC素材を使用した「ヘキサタープ」を販売しています。
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「ヘキサタープ」とは?
「ヘキサタープ」とは、六角形のタープのことをいいます。ヘキサタープの「ヘキサ」は、六角形を意味する「ヘキサゴン」の略です。
1枚布のため設営もかんたんで、張り姿も美しいため、初心者から玄人キャンパーまで幅広い層に人気があります。
キャンプでよく使われるのは「ヘキサタープ」と「レクタタープ」
キャンプでよく使われる主流のタープは、ヘキサタープを含めた以下の2つです。
- ヘキサタープ
- レクタタープ
レクタタープは「長方形のタープ」です。レクタタープの「レクタ(レクタングル)」は、「長方形」を意味しています。
なおタープにはヘキサタープ・レクタタープ以外にも、下記のような種類があります。
- 正方形をした「スクエアタープ」
- ひし形の「ウイングタープ」
- 側面にメッシュや布がついている「スクリーンタープ」
タープの種類によって機能が異なるので、用途や目的に応じて使い分けます。
各タープの特徴は、以下の記事で紹介しています。こちらの記事もあわせてご覧ください。
ヘキサタープとレクタタープの違い
「ヘキサタープ」「レクタタープ」の大きな違いは、以下の3つです。
- 形
- 面積
- ポールの数
ヘキサタープ | レクタタープ | |
形 | 六角形 | 長方形 |
面積 | 狭い | 広い |
ポールの数 | 2本 | 6本 |
ヘキサタープはレクタタープに比べて設営工数が少ないので1人でも設営しやすく、ソロキャンプやデュオキャンプに向いています。
一方、レクタタープは設営工数が増えるものの、面積が広く、日陰を大きく作れます。大人数で楽しむファミリーやグループでのキャンプにおすすめです。
タープの設営には「ロープ(ガイロープ)」が必須です。
ロープの本数は、どちらも「二股ロープ×2本」「一本ロープ×4本」用意します。
なお、ガイロープの結び方については、以下の記事にて画像付きで解説しています。ほどけにくい頑丈な結び方を知りたい方は、ぜひ参考にご覧ください。
ヘキサタープのメリット
ここでは、ヘキサタープのメリットを3つご紹介します。それでは詳しくみていきましょう。
メリット1 オシャレな雰囲気が出せる
ヘキサタープは張ったときの曲線的なフォルムが美しくスタイリッシュです。キャンプサイトに「雰囲気」が出せるのはメリットのひとつです。
有効面積(日陰面積)はレクタタープに劣りますが、おしゃれなレイアウトが楽しめます。
メリット2 軽量でコンパクト
軽量かつコンパクトであることもメリットです。
軽量の要因として大きいポイントは、必要なポールの数が違うことがあげられます。
ヘキサタープは最低2本のポールがあれば設営できます。
駐車場とサイトが離れていたり、そもそも車を使わずにキャンプをするケースの場合は、「軽量」かつ「コンパクト」であることは、重要なポイントになるでしょう。
メリット3 設営がかんたん
ヘキサタープは必要なポールの数が少ないため、設営にかかる工数も減ります。
一度やってみると「意外とかんたん!」と感じる方は多くいます。
多少のコツは必要ですが、慣れてしまえば1人でも10〜15分程度で設営することも可能です。
【参考】ヘキサタープは風に強いって本当?
ヘキサタープは他のタープと比べると「風に強い」という意見もありますが、正直これらは正確ではありません。
タープが風の影響を受ける大きな要素は、タープの「形状」ではなく「大きさ」にあります。
ヘキサタープでも大きいサイズのものはその分面積が増えるため風の影響を受けやすいです。
風の影響を考える場合、タープの種類よりも、風に負けない張り方を押さえるべきです。
下記の記事では、風に強いタープの張り方について紹介しています。実際にフィールドに出かけて、ヘキサタープを使って実践しているので、ぜひ参考にご覧ください。
ヘキサタープのデメリット
ヘキサタープのデメリットを2つご紹介します。
デメリット1 有効面積が小さい
ヘキサタープは六角形のため、日陰となる有効面積が小さいです。
言い方を変えると、「屋根下のスペース(リビングスペース)が小さくなる」ということです。
ヘキサタープは六角形のため、メインポールを立てた下のエリアは、どうしてもデッドスペースになります。
そのため、実際にリビングスペースとして使えるのは「メインポールを立てた場所から一歩内側に入ったところ」になることは認識しておきましょう。
デメリット2 屋根との距離が近くなる
オーソドックスな張り方をした場合、屋根の角度に傾斜がでます。座る位置によっては、屋根との距離が近くなります。
そのため直射日光は防げるものの、屋根が近い分、暑く感じやすいこともあります。
また、タープ下でBBQなどの料理をする場合は要注意です。熱源との距離が近くなる分、タープに穴が空いたり燃えたりするリスクが上がります。
とくに、熱に弱いナイロン素材のタープの場合は、ガスコンロなどの熱で溶ける恐れもあるので気をつけてください。
なお、タープ下での焚き火は、炎が燃え移るなど火事につながる恐れがあるため、避けることをおすすめします。
タープと焚き火の適切な配置については、こちらの記事もあわせてご覧ください!
ヘキサタープを選ぶ際のポイント5つ
ヘキサタープといっても、サイズや素材の違い、機能の優劣など、さまざまな種類があります。
ここでは、ヘキサタープを選ぶ際のポイントを5つ紹介します。
選ぶ際には、下記に挙げるスペックなどをチェックしましょう。そのうえで、使う人数や目的に応じて、適切なものを選んでください。
ポイント1 サイズ
1つ目は「サイズ」です。
サイズを考える際のポイントは「一回り大きいサイズを選ぶ」です。
必要なサイズは「何人想定で使うか」によって異なります。
大まかな目安として、3〜4人用の場合は一辺が「450〜500cm」程度あると、十分快適に過ごせるでしょう。
タープの種類と使用人数にあわせたサイズは、以下の表も参考にしてください。
1〜2人 | 3〜4人 | 5〜6人 | |
ウイングタープ | 400✕400cm | 500✕500cm | 600✕600cm |
ヘキサタープ | 400✕400cm | 450✕450cm | 550✕550cm |
レクタタープ | 250✕200cm | 400✕300cm | 450✕350cm |
スクリーンタープ | 300✕300cm | 330✕330cm | 360✕360cm |
ポイント2 遮光性
2つ目のポイントは「遮光性」です。
遮光性に関しては、「生地の色が濃いほど日除け効果が高い」ことを覚えておきましょう。
色に関していうと【ベージュ < オリーブ < ブラック】の順で、遮光性が高くなります。
これに加えて、生地が分厚くなるほど、さらに遮光性が上がります。
「UV処理」が施された生地を使用しているものもあるので、紫外線が気になる人はこちらもチェックしておきましょう。
なおWAQのヘキサタープは、紫外線をとおしにくいブラックもご用意しています。
ご興味のある方は、ぜひ公式ストアをチェックしてみてください。
ポイント3 難燃性
「難燃性」も選ぶときのポイントです。
タープの下でBBQをしたり、近くで焚き火をしたりする場合は、「TC」や「コットン」など熱に強い素材が使われているものを選びましょう。
ポリエステルとコットンをかけ合わせた混紡繊維のことです。ポリエステルのみの素材に比べると、火の粉に強い特徴があります。
TCやコットンは、ナチュラルな風合いがサイトの雰囲気を上げてくれる副次効果もありますので、ぜひ選択肢に入れてみてください。
ポイント4 耐水性
4つ目は「耐水性」です。
キャンプでは、突然雨が降り出すことも珍しくありません。
ヘキサタープは屋根部分しかないので、横殴りの雨を防ぐのは難しいですが、多少の雨であれば十分にやり過ごすことは可能です。
なお、耐水圧は1,000〜1,500mmを目安にするのがおすすめです。
耐水圧の高さは「生地の耐久性」にも影響するので、しっかりと耐水性のあるものを選びましょう。
ポイント5 携行性
「携行性」も重要なポイントです。
とくにソロやバイクツーリングでキャンプを楽しむ人は、「いかに荷物をコンパクトにして軽量化するか」という観点を持つ方も多いと思います。
ヘキサタープのサイズが大きくなるほど、収納時のサイズは大きくなり、重量も重くなるため持ち運びにくくなります。
キャンプの目的や用途に合わせて「タープ収納時のサイズ」と「重量」をよくチェックしましょう。
ヘキサタープ設営に必要なアイテム
ヘキサタープの設営には幕体(布)以外にも、必要なアイテムがいくつかあります。ここではヘキサタープの設営に必要な3つのアイテムをご紹介します。
必要なアイテム3つ
設営に必要なアイテムは、下記の3つです。
①ポール
ヘキサタープでは「2本のポール」を使用します。
なお、ポールの長さ=リビングスペースの高さの基準となります。
ポールが短い場合は、屋根の高さも低くなります。リビングの高さを出したい場合は、長いポールを用意しておくのがおすすめです。
骨組みとなるポールがなければタープ設営は難しいので、忘れないように注意してください。
アウトドア上級者のなかには、ポールの代わりにキャンプ場に落ちている長い枝を代用する方もいます。
しかし、山のキャンプでもない限り、都合よく長い枝が見つかることは少ないです。
「枝を代用すればいい」は、あくまで最終手段のひとつとして覚えておきましょう。
広々としたリビングスペースを作るなど、さまざまなアレンジ張りをしたいときは、サブポールを2〜4本追加します。
②ガイロープ
2つ目は「ガイロープ」です。
「ガイロープ」とは、テントやタープの設営に必要な「ロープ」のことです。「張り網」と呼ぶこともあります。
ガイロープは、タープとペグをつなぎ、テントを固定する役割を持ちます。
ロープの代わりとなるものを見つけるのは、かんたんではありません。
ガイロープを忘れるとタープが張れないので、持ち物チェックリストに確実に加えておきましょう。
③ペグ&ペグハンマー
3つ目は「ペグ」「ペグハンマー」です。
「ペグ」とは、キャンプサイトの土に打ち込む「杭」のことをさします。
素材はステンレスやプラスチックなどさまざまな種類があります。
キャンプサイトの地面が岩盤質で固い場合などは素手で押し込むだけだと、ペグをしっかり挿し込めないことも珍しくありません。そんなときはペグハンマーを使って叩き込む必要があります。
金属製のペグでもハンマーで打ち込むと、力のかかり具合によってはペグがグネッと曲がってしまうことがあるので、予備のペグも準備しておきましょう。
なお、ペグとハンマーは「石でも代用可能」です。
十分に重量のある大きめサイズの石が設営エリアの近くで見つかれば万々歳です。
石にガイロープを巻きつけることでペグの代わりとしてタープを固定できますし、ペグを打ち込むハンマー代わりにもなります。
ヘキサタープ基本の設営方法8ステップ
ヘキサタープは次のステップで設営します。
コツをつかむとヘキサタープは1人でも設営できますので、ぜひトライしてみてください。
- タープを広げる
- メインポールを置く
- ガイロープの張りを見定める
- ガイロープをペグダウンする
- ポール・幕体・ガイロープを合わせる
- ポールを立ち上げる
- ガイロープの張りを調整する
- 四隅のガイロープを張る
詳しい設営方法については、以下の記事にて画像付きで紹介していますので参考にしてください。
ヘキサタープのアレンジ張り方3選
ヘキサタープはアイデア次第でさまざまな設営ができます。
目的や気分によって、設営スタイルを変幻自在に変えられるようになると、よりキャンプを楽しめるようになります。
ここでは4つの設営アレンジを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
①片側を下げた「プライベート空間スタイル」
タープ片側を下げて壁を作る「プライベート空間スタイル」です。
リビングスペースは狭くなりますが、人の目が気になる場合などは目隠しにも使えます。
この張り方をする場合は、「ポール4本」「ガイロープ6本」が必要です。
開放させる側のガイロープを木などに固定して高さを保てるようであれば、ポールは2本でも設営可能です。
②面積を最大に広げた「大屋根スタイル」
ポールを6本使って最大限に屋根を広げる「大屋根スタイル」です。
有効面積が大きくなり、リビングスペースをより広げられます。
このスタイルでは、「ポール6本」「ガイロープ6本」が必要です。
③小川張りスタイル
少し上級者向けのアレンジで、ターポールの内側にテントを入れる「小川張りスタイル」です。
テントとタープを別々に設営するときよりも、よりコンパクトに収められることに加えて、テントの出入り口に屋根を作れます。雨のときでも、テントからリビングスペースへ移動するときに濡れずに済みます。
以下の記事では、ワンポールテントとヘキサタープの張り方を画像付きで紹介していますので、ぜひこちらも参考にしてください。
なお、タープ泊向けのヘキサタープの張り方については、下の記事で紹介しています。
タープ泊にご興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください。
ヘキサタープの使用時のコツ
タープを使用する前提でキャンプをするときは、以下のコツを覚えておきましょう。
コツ1 区画サイトではなくフリーサイトを選ぶ
キャンプ場の設営エリアは、主に次の2パターンに分けられます。
- 設営エリアを区画で区切られた「区画サイト」
- 設営エリアを区切られていない「フリーサイト」
どちらか一方しかない場合と、両方ある場合と、キャンプ場によりさまざまです。
ヘキサタープを使う場合は、なるべく「フリーサイト」のあるキャンプ場を選びましょう。
ヘキサタープの設営には、ガイロープを十分に張り巡らせるためのスペースが必要です。
たとえば、本体サイズが3.4m×3.3mだと、基本的な張り方をした際に必要となるスペースは、およそ7m×6mです。
テントも設置するとなれば、思った以上に広いスペースを要します。
区画サイトにもさまざまなサイズがあるので一概にはいえませんが、狭い場所だと満足な解放空間を作れない可能性が高いです。
なお、「ヘキサタープの設営には、どのくらいのスペースが必要か」については、下の記事で詳しく解説しています。
実際にキャンプ場でヘキサタープを設営したうえで、必要なスペースを計測しています。
ガイロープの長さを出すための計算方法も紹介しているので、ぜひ参考にご覧ください。
コツ2 ポールを低くしてロープの広がりを抑える
ポールの高さを変えることで、ガイロープの広がり具合を抑えられます。
- ポールが高ければ、ガイロープは広がる
- ポールが低ければ、ガイロープの広がりを抑えられる
とロープの広がり具合を変えることで、全体の設営面積も調整できます。
「区画サイトを使うことになってしまった」「混雑していて隣のキャンパーとの距離が近い」などの場合に、覚えておくと便利ですよ。
ヘキサタープを気軽に取り入れよう
ヘキサタープは、コツさえ覚えればかんたんに設営できるタープです。必要な部品も少なく、持ち運びしやすいので、ソロキャンプにもおすすめです。
メリット・デメリットやアレンジ張りなど、盛りだくさんでお伝えしてきてしまいましたが、最後に一つだけお伝えさせてください。
それは、「気軽に取り入れて欲しいアイテムだ」ということです。
ヘキサタープを取り入れるだけで、あなたの基地は一気にオシャレな雰囲気をまうだけでなく、快適なキャンプを楽しめます。タープを「布切れ一枚」と侮るなかれです。
アウトドアの自由な空間を、タープを使って最大限に楽しんでくださいね。