寒さを感じる秋は、焚き火が恋しくなる季節です。
そこで、焚き火をしながら、焼き芋作りに挑戦してみるのはいかがでしょうか。
うれしいことに焼き芋作りに必要な道具は少なく、作り方もシンプルです。秋のアウトドアを楽しむ、ちょっとしたイベントとして計画してみましょう。
この記事では、
- 焼き芋作りに必要な道具
- 焼き芋の作り方
- 失敗しない方法
を紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
アウトドアブランドのWAQでは、焼き芋作りに活躍する便利な五徳つきの焚き火台を販売しています。
組み立て式のため、灰処理も楽にでき、持ち運びもしやすいです。
気になる方は、ぜひこの機会に公式ストアをチェックしてみてください。
焚き火で焼き芋を作るときに必要な道具
焼き芋は、焚き火台と家庭にあるキッチングッズでかんたんに作れます。
ここでは、焼き芋作りに必要なアイテムを紹介します。
- 道具1 サツマイモ
- 道具2 キッチンペーパー・新聞紙
- 道具3 アルミホイル
- 道具4 焚き火台
- 道具5 耐熱グローブ・火ばさみ
道具1 サツマイモ
まずは、主役となるサツマイモを準備しましょう。
サツマイモの種類によって、焼き芋にしたときの食感が異なります。代表的なサツマイモは以下の5種類です。
品名 | サツマイモの特徴 | 収穫時期の目安 | |
1 | 紅はるか | ・しっとり感 ・コクが強く上品な甘さ |
10~11月 |
2 | 安納芋 | ・しっとり感 ・クリーミーな食感 |
9~12月 |
3 | シルクスイート | ・しっとり感 ・後味がスッキリする甘さ |
9〜10月 |
4 | 紅あずま | ・ホクホク感 ・上品な甘さ |
9~11月 |
5 | 鳴門金時 | ・ホクホク感 ・水分量が少ない |
8〜11月 |
サツマイモは9〜11月頃が収穫時期です。
ただし、温暖地域と寒冷地域で若干前後します。九州地方だと9月下旬〜、関東地方だと10月〜が目安です。
参考元:https://www.maff.go.jp/j/agri_school/a_tanken/satu/04.html
基本的に、どの種類のサツマイモでも焼き芋は作れます。
しっとり系かホクホク系か、好みのサツマイモを選びましょう。
道具2 キッチンペーパー・新聞紙
サツマイモを焚き火の熱から守るために、濡らしたキッチンペーパーや新聞紙を巻く必要があります。
これらを巻いておくことで、焦げ付きや水分が飛んでパサパサになることを防ぎます。
意外と重要な役割があるので、忘れずに準備しましょう。
道具3 アルミホイル
アルミホイルは、焼き芋をじっくり焼き上げるために必須のキッチンアイテムです。
空き缶でも代用できますが、サツマイモ全体を覆えずに失敗する可能性が高いため、慣れないうちはアルミホイルを使いましょう。
道具4 焚き火台
直火禁止のキャンプ場がほとんどなので、焚き火台は必ず準備すべきアイテムです。
焼き芋を作るなら、大きめの焚き火台を用意することをおすすめします。
さらに、フレーム付きの焚き火台だと理想的です。この理由については、記事の後半で説明します。
道具5 耐熱グローブ・火ばさみ
焼き芋を配置したりするときに火傷を負う恐れがあるため、耐熱グローブと火ばさみも忘れずに準備してください。
時折、軍手で焼き芋に触ろうとする人がいますが、耐熱性のない軍手では火傷する可能性が高いのでやめましょう。
【焚き火台で実践】焚き火で焼き芋に挑戦!作り方7ステップ
ここからは7ステップの工程にわけて、サツマイモを焦がさずにおいしく焼き上げる方法を、写真付きで解説します。
サツマイモの下ごしらえなど、しっかりと手順に沿って作ることでおいしい焼き芋にできます。
なお、サツマイモを焚き火台に配置してから焼きあがるまでの所要時間は「約1時間半〜2時間」です。
ただし、サツマイモの大きさや火加減によって時間は変わります。
それでは、各ステップを詳しくみていきましょう。
ステップ1 サツマイモを洗う
サツマイモを水で洗います。
サツマイモに土や泥が付いていない状態にしてあればOKです。
なお、濡れたサツマイモを拭く必要はありません。
キャンプ場に炊事場がない場合は、事前に自宅で洗って、ラップを巻いておきましょう。
ステップ2 濡らしたキッチンペーパー・新聞紙で包む
水に濡らしたキッチンペーパー、または新聞紙でサツマイモを包みます。
今回の実例では、キッチンペーパーを使用しています。
キッチンペーパーを濡らして軽く絞った状態にしてから、サツマイモ全体を覆うように包みましょう。
こうすることで、焦げ付きを防ぎ、しっとりとした食感に仕上がります。
必要な枚数は、キッチンペーパーだと約3〜4枚、新聞紙だと1枚が目安です。
キッチンペーパーや新聞紙を何重にも巻いてしまうと水分量が多くなりすぎてしまい、ベタベタした焼き芋になってしまうので、巻きすぎないように注意してください。
ファミリーキャンプやグループキャンプなどで、焼き芋を量産するときは、コスパのよい新聞紙を使うのがおすすめです。
ただし、水に濡れた新聞紙は破れやすく、慣れていないうちは扱いにくいです。
そのため、新聞紙を先に巻いてから水をくぐらせて、軽く絞るようにするとよいでしょう。
ステップ3 アルミホイルで2〜3重に包む
キッチンペーパーに包んだサツマイモを、今度はアルミホイルで包みます。
このときのポイントは、アルミホイルは2〜3層に巻くことです。
なぜなら、1層だとキッチンペーパーの水分がすぐに飛んでしまったり、アルミホイルに穴が空いたときに、その部分が焦げてしまうからです。
アルミホイルを巻いたあとは、サツマイモ全体がしっかり覆われているか、水が漏れていないかを必ずチェックしてください。
ステップ4 焚き火の準備をする
サツマイモの準備ができたら、焚き火台に薪を組んで火おこしをしましょう。
なお、初心者の方には、薪を組みやすい「井桁型」がおすすめです。
薪が組めたら着火剤に火をつけて焚き付けをして、火力が安定する熾火(おきび)状態になるまで待ちましょう。
参考:焼き芋は熾火で焼き上げるのがポイント
サツマイモをじっくり焼き上げるためには、熾火を作る必要があります。
熾火とは、薪が炭化し赤くなった状態のことです。
焚き付け直後は、炎が高く温度も安定しないため、調理には適していません。
そのため、焚き火で焼き芋を作りたいなら、熾火になるまで待つ必要があります。
熾火の作り方については、下の記事で詳細に解説しているので、参考にしてください。
>>熾火の作り方と注意点。熾火を作りやすい焚き火台の特徴も紹介
また、火おこしの手順や成功させるポイントについても、下の記事でお伝えしています。「火おこしがうまくできない」「時間がかかってしまう」という方は、こちらもご覧ください。
>>焚き火の火おこしを成功させるポイントは?着火できないときの必須アイテムも紹介!
ステップ5 熾火になったら焚き火台に置く(約1時間)
薪が炭化して熾火になったら、熾火のまわりにサツマイモを配置するのが定番の焼き方です。
焚き火台にフレームがついているなら、五徳を置いてその上に並べることもできます。
ここから、約1時間じっくりと焼いていきます。
ステップ6 20〜30分おきに転がす
アルミホイルで包んだサツマイモは、20〜30分おきに転がします。
サツマイモ全体に、焚き火の熱がとおるようにイメージしながら焼きあげます。
失敗しないためにも、放置することだけは避けてください。
ステップ7 完成したか確認する
焼き芋の火の通り具合を見て、完成したかをチェックします。
触ってみてやわらかさを感じたら完成です。
完成した焼き芋はかんたんに折れるので、そこも判断基準になるでしょう。
耐熱グローブでサツマイモを握ってみて、握った感触に硬さを感じたら、もう少し焼いて火を通してください。
串で刺して確認してもOK
サツマイモの中心部まで火が通ったか不安なら、竹串などを刺して確認してみるのもひとつの方法です。
アルミホイルの上から刺してみて、串がサツマイモを貫通すればバッチリです。途中で串が止まったら焼き直しましょう。
焚き火で焼き芋を作る2つのメリット
秋の定番レシピのひとつである焼き芋は、焚き火で作ることによって、甘味が増すメリットがあります。
電子レンジ調理などでは引き出せない味わいになるので、ぜひ試してみてください。
メリット1 時間をかけて焼くとおいしくなる
電子レンジで作る焼き芋(蒸かし芋)よりも、じっくり時間をかけて焚き火で作る焼き芋のほうが甘みが強くなります。
その理由は、時間をかけてサツマイモをじっくりと加熱すると、サツマイモに含まれているβーアミラーゼという消化酵素とデンプンが作用して、甘い成分を放出するためです。
たとえば、電子レンジを使って焼き芋(蒸かし芋)を作ろうとすると、サツマイモの甘みが完全に放出される前にできあがってしまい、甘味を引き出すことができません。
焚き火でじっくりと焼き上げたほうが、焼き芋は甘くておいしくなります。
メリット2 「蒸す」よりも「焼く」ほうが甘くなる
焼き芋は、蒸すよりも焼いたほうが甘みを感じやすいとされています。
なぜなら、焼くとサツマイモの水分が減り、糖度が濃縮されて味が濃くなるからです。
一方、電子レンジで蒸すと水分の蒸発が少なく、デンプンなども分解されにくいです。
そのため、蒸すよりも焼くほうが甘さを強く感じやすく、焚き火と焼き芋の相性は抜群といえるでしょう。
焚き火で焼き芋を作るときの3つの注意点
これから紹介する3つのポイントをしっかり押さえておけば、焚き火の焼き芋作りに失敗することはありません。
焼き芋作りに挑戦する前に、注意点をしっかりと頭に入れておきましょう。
注意点1 火力に注意する
焚き火の火力には十分注意してください。
焚き付け直後は、薪に含まれている油分や着火剤の成分が燃えるので、大きな炎があがりやすく火力が安定しません。
その状態でサツマイモを投入すると、焦げ付かせてしまい、失敗する恐れがあります。
また、着火剤を入れすぎると、高火力のまま長時間燃焼し続けてしまいます。
焼き芋は、熾火の状態になってから、弱火でじっくり火を通すのが基本です。
注意点2 水分が逃げないようにする
アルミホイルでしっかり覆わなければ、濡らしたキッチンペーパーや新聞紙の水が漏れてしまいます。
そうなると、焚き火を消火させてしまう可能性があります。
このため、サツマイモを転がすときは、アルミホイルに穴を空けないように注意しましょう。
注意点3 焼きムラができないようにする
サツマイモを放置しすぎると、片側だけしか焼けずに、焼きムラができます。
1箇所だけ集中して焼いてしまうと、真っ黒に焦げてしまうこともあります。
焼きムラや焦げつきを防ぐためにも、適度に転がしてください。
ごく稀に、熾火の中にサツマイモを埋める人がいますが、その方法は石焼き芋を作るときの方法です。
熾火でおこなうと火力が強すぎて、失敗することがあるので避けておくことをおすすめします。
焼き芋を作りやすい焚き火台の特徴
焚き火台の形状などによって、よい火加減で焼けるかが変わるため、どのような焚き火台を選ぶかも重要です。
ここからは、焼き芋作りに向いている焚き火台の特徴を紹介します。
特徴1 大きめのサイズ(直径60㎝以上)
焚き火での焼き芋作りは、熾火でじっくりと均一に火を通す必要があります。
このため、熾火との距離が適切に保てるような、大きめの焚き火台がおすすめです。
コンパクトな焚き火台でも可能ですが、サツマイモと熾火の距離が近すぎて焦げてしまったり、大量に焼き芋を作る場合、サツマイモの置き場がなくなったりします。
また、市販の薪は長さ30〜40cm・直径10cm程度あるので、大きめの薪でも自由自在に組める焚き火台を選ぶことで、薪を細かく割る手間を省くことができ、効率的に熾火を作ることが可能です。
特徴2 フレーム付き
フレーム付きの焚き火台は、五徳を併用することで、食材や鍋など焚き火台の上に乗せて調理することが可能です。
焼き芋作りの場合だと、五徳の上にサツマイモを並べて焼くことができます。
特徴3 火床が頑丈なタイプの焚き火台
火床がメッシュタイプの焚き火台は、その構造上、耐荷重が小さくなる傾向があります。
そのため、たくさんのサツマイモを同時に並べてしまうと、その重さでメッシュ部分がたわんでしまい、最悪の場合だと破れてしまうなど壊れる可能性があります。
一方で、火床が頑丈なタイプの焚き火台は、耐荷重がありサツマイモを複数個置いても壊れる心配がなく安全に調理ができます。
焼き芋作りにおすすめな「WAQ 焚き火台-YAGURA-」
WAQでは、アイアン素材の「焚き火台-YAGURA-」を販売しています。
ソロキャンプに限らず、グループキャンプやファミリーキャンプでも活躍する、頑丈な焚き火台です。
調理に便利な五徳が標準装備されているので、焼き芋作りにもピッタリです。
市販の薪をそのまま組めるサイズ感ですが、パネル方式を採用しているため、収納時に積載スペースをとりません。
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かんたんアレンジレシピ!焼き芋アイスの作り方
焚き火で作った焼き芋は、少し手を加えることで、おいしいスイーツになります。
ここでは、焼き芋とバニラアイスを組み合わせた、かんたんアレンジレシピを紹介します。
準備するのはバニラアイスだけです。
焼き芋の甘みと、バニラアイスのコクがマッチした、とてもおいしい濃厚スイーツになるので試してみてください。
手順1 焼き芋の皮をむく
焼き芋の皮をむいて、シェラカップなどの容器にいれます。
熱々のサツマイモをスプーンで潰したり、ナイフで半分にしたりして、冷たいアイスを乗せる準備をしましょう。
手順2 バニラアイスと混ぜる
焼き芋とバニラアイスを、7:3くらいの割合でシェラカップやお皿に入れて混ぜます。
しっとり系のサツマイモよりも、ホクホク系のサツマイモのほうが、バニラアイスとの相性がよいです。
食感がほしい人は、ナッツ系を混ぜ合わせると食感が加わります。
ビールのつまみに準備したピーナッツを砕いて混ぜるものアリですよ。
上級者向け!ダッチオーブンで石焼き芋を作る
ダッチオーブンがあれば、石焼き芋を作ることもできます。
石焼き芋用の石は、アウトドアショップやホームセンターに売っています。
ダッチオーブンの中に石を敷き詰めて、サツマイモと一緒に弱火でじっくり焼きましょう。
秋キャンプはおいしい焼き芋を作って楽しもう
ホクホクでおいしい焼き芋は、焚き火でかんたんに作れます。ファミリーキャンプやグループキャンプで楽しむイベントにしてもよいでしょう。
また、ソロキャンプなどで、焚き火で暖をとりながら作ってみるのもおすすめです。本記事を参考に、おいしい焼き芋作りにチャレンジしてみましょう。
焚き火をするなら、薪割り作業を避けては通れません。
とはいえ、薪の扱いに慣れていないキャンプ初心者の方だと、安全に薪割りできる方法がわからず、不安に感じることも多いかもしれません。
下の記事では、「初心者の方におすすめな薪割り方法」や「薪割りをするときの注意点」を画像つきでわかりやすくお伝えしているので、こちらもあわせてご覧ください。
>>【画像解説】初心者向け薪割りの方法や必要なキャンプギア、注意点を解説